暖かくなったり、寒くなったりする日が続きますね。このような季節の変わり目には、風邪を引きやすいため注意が必要です。今回は、風邪の代表的な症状の1つであるのどの痛みについてご説明します。

目次

喉の働きは?

喉は食べ物や飲み物だけでなく、呼吸によって取り込む空気の通り道です。喉は、空気に含まれているウイルスや細菌に常にさらされているので、病原体に感染しやすい部位の1つです。喉の粘膜の表面には、細菌やウイルスをブロックする線毛が生えています。この線毛の働きが弱くなるとウイルスや細菌が侵入しやすくなってしまうのです。

喉の痛みの原因は?

喉の痛みが起こる原因は風邪やインフルエンザなどのウイルスや細菌による炎症や、大声の出し過ぎなどで喉を酷使することによる炎症が考えられます。空気中には目に見えないウイルスや細菌が漂っているため、喉は常にそれらの病原体と戦っています。

しかし、免疫力が低下したり、強い病原体が侵入したりすると、自己治癒能力では対処できずに喉の痛みが起こるのです。

喉の痛みの予防と治療

喉の痛みを予防するためには、喉の粘膜の健康を保ち免疫力を高めることが重要です。

体力が落ちると免疫力が低下するためまずは正しい生活習慣を心掛けることを意識しましょう。また、乾燥した空気や冷たい空気は喉の粘膜の血管を収縮させ、線毛の働きが低下するので注意が必要です。以上を踏まえると次のような予防法が考えられます。

1.マスクや加湿器で乾燥を防ぐ

マスクは乾燥を防ぐと同時にウイルスや細菌の侵入を防ぎます。

2.手洗いうがいをする

こまめに手洗いうがいをすることが重要です。また、緑茶は殺菌作用のあるカテキンを含んでいるので、緑茶でのうがいは高い効果が期待できます。

3.室内の温度と湿度に気を付ける

線毛の働きを低下させないために、低温と乾燥に注意しましょう。

4.声の出し過ぎに気を付ける

声の出し過ぎで声帯が疲労し炎症を起こしやすくなります。

5.タバコを吸わない

たばこはニコチンやタールなど様々な有害物質を含んでいます。たばこを吸うと喉の粘膜を刺激し、喉を傷めるのはもちろん、咽頭がんになるリスクも大きくなります。

のど飴って何で効くの?

喉の痛みが気になるときに、のど飴を舐める人も多いのではないでしょうか?実際のど飴にはどのような効果があるのでしょうか?もちろん、のど飴で風邪や喉の痛みが完全になくなるとは言えませんが、のど飴を舐めることでいくつかの効果が得られます。のど飴の働きは大きく分けて2つあります。1つはのど飴に含まれる原料の働きで、もう1つはのど飴を舐めるという行為自体による働きです。

原料の働き

1.砂糖の働き

飴の主原料である砂糖から糖分を摂取することでカロリーを補給できます。カロリー補給により体力を回復し、抵抗力を高めることができます。

2.水あめの働き

水あめは被膜効果があるため、喉の粘膜の表面に薄い膜を張ります。その膜は親水性であるため、保湿効果がありさらに細菌やウイルスの侵入を防ぎます。

3.有効成分の効果

のど飴の種類にもよりますが、ハーブや果実などの成分は、喉の炎症を和らげたり治癒したりする作用があります。

舐めることによる働き

飴を舐めることで生まれる働きは唾液によるものです。唾液は乾燥を防ぐだけでなく、タンパク質や塩分を含んでおり、口の中の粘膜を保護する働きがあります。さらに、唾液中の酵素リゾチームなどが口の中に侵入したウイルスの増加や粘膜への付着を防ぎます。また、唾液には被膜作用もあり、粘膜を保護し免疫を高め、炎症を和らげる効果があります

まとめ

今回は喉の働きや痛みの原因、対処法などについてご説明しました。喉の乾燥と温度の低下に気を付け、喉に優しい生活習慣を心掛けましょう。