口の中は、あなたの健康を表すバロメーターになっています。口が荒れたときには、風邪をひいていたり、ビタミン不足になっていたり、ストレスや睡眠不足であったりと、あなたの体に異常が起こっているかもしれません。

口の周りに起こる炎症を総称して「口内炎」といいます。口内炎というと小さい丸い潰瘍を考えると思いますが、全体的に荒れている症状も口内炎に分類されるのです。本記事では、辛い口の荒れに対する治療法および対処法についてご紹介します。

目次

家でできる対処法

食事2

口の中の粘膜は、日々代謝を繰り返し、新たなものに生まれ変わっています。しかし生活習慣が乱れると代謝がうまくいかなくなります。これが、口の荒れに直結してしまうのです。

生活習慣を整えよう

口の荒れ以外の病気の予防にも繋がりますが、ストレスを避け、寝不足がないようにすることが大切です。バランスの取れた食事を取ることも、口の荒れや口内炎を防ぐための方法の一つです。

口の中を清潔にする

口内炎ができると痛みが強く、歯ブラシが当たるだけでも痛むなどの理由から口の中が不潔になりやすくなってしまいます。しかし、不潔になるとさらに炎症が強くなり口内炎が長引いてしまうのです。

痛みのないところは歯磨きをしっかりして、ぬるま湯でのうがいをこまめにしてください。口内炎ができてしまっている箇所には、歯ブラシが当たらないように気をつけましょう。

市販の薬を使う

市販されている口内炎の薬には内服薬塗り薬貼付薬パッチ)があります。内服薬は抗炎症成分とビタミンが入っている薬がメインとなりますが、即効性はあまり期待できません。

塗り薬は患部に直接つけることが出来るので比較的即効性を期待できますが、ステロイドが含まれているものも多いため、使用の際は添付文書(薬の説明書)をしっかりと読むようにしましょう。また、長期間の使用は避け、しばらく使用しても良くならない場合には必ず歯科医院を受診してくださいね。

病院で行う治療法

薬3

口内炎には様々な分類があります。中には重篤な病気と関係している口内炎もあります。治りが悪い場合や、何度も繰り返すようなときは病院へ行きましょう。詳しい口内炎の分類に関しては「食べても飲んでも痛い!どうして起こるの口の荒れ!」を参照してください。

アフタ性口内炎

アフタ性口内炎は最も一般的な口内炎で、ストレスビタミン不足などで起こるといわれていますが明確な原因は分かっていません。薬による治療が一般的で、抗炎症薬ビタミン剤の処方が基本となります。近年、歯科医院によってはレーザー照射を行うことで口内炎の治療を行う場合もあるようです。

通常は2週間もすれば治るのですが、それ以上に長引いたり何度も繰り返したりする場合には、ベーチェット病などの病気や、服用している薬の副作用なども考えられます。すぐに病院で相談してください

ウイルス性口内炎

ウイルス性口内炎は、ヘルペスウイルスや性感染症などが原因となって生じる口内炎です。抗ウイルス薬など原因に応じた薬での治療を行います。口腔内の粘膜に小さな水ぶくれがたくさん生じた場合、ウイルス性の口内炎を疑って早めの受診を心がけてください。

カタル性口内炎

カタル性口内炎は頬や舌を咬んだり、火傷してしまったりといった刺激が原因で生じる事が多い口内炎です。

例えば、何度も同じ箇所を咬んでしまう場合は咬み合わせに異常があるかもしれません。この場合、歯の形態修正や場合によっては矯正治療などを必要とします。

アレルギー性口内炎

歯科金属などが原因となっていることが疑われる場合はパッチテストと呼ばれるアレルギーテストを行い、金属アレルギーがある場合には、プラスチックやセラミックなど違う種類の材料を使うようにします。

最後に

口の荒れがなかなか治らない場合は、単に症状を抑えるだけでなく、根本的な治療が必要なことが多いです。ここでは口内炎の場合を中心に解説しましたが、これらの陰に、自分で考えているより重い病気が隠れている可能性もあります。たかが口の荒れと侮ることなく、症状が重かったり長引いたりする場合には、歯科医院で相談することをおすすめします。