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心配な症状があるのに…
産婦人科はなかなか行きづらい…

私の母もそうでした。

母『1か月くらい膀胱炎?血尿?が治らないのよ。』
私『え?!それ、本当に膀胱炎?』
私『膀胱からなの??膣じゃないの??すぐ婦人科かかって!!』
母『どこに行けばいいのよ…婦人科なんて…内診とか…』
私『うーん、じゃ、私の病院いますぐ来て!(電車で1時間半…)』

その日すぐに超音波と子宮の癌検診、後日精密検査を施行し、

結果…

子宮体癌でした。
すぐに大学病院に転院し、治療を受けています。

どの年代でも悩みは出てくるもの

女性のライフステージ

女性は、ライフステージによって生涯にわたり女性ホルモンの状況が大きく変化します。その変化に伴い、出てくる症状や悩みも変わってきます。

思春期においては、第2次性徴の発現と卵巣機能の未熟性から月経不順や月経困難症の相談が多く、また最近では若年妊娠やメンタル面の悩みを伴う相談も少なくありません。

初経発来以降10代はホルモンバランスが確立されておらず、月経周期の不順や生理痛で学校生活に支障を来したり、不安を覚えての受診が多いです。妊娠に伴うものとしては、一般的な悩みとして避妊方法の相談やセックスの相談。また一部の若年妊娠もそうですが、繰り返す望まない妊娠や頻回の緊急避妊ピルの処方希望などの裏には、自傷行為のひとつとして性依存に陥ってしまうなど、根深い心の悩みを持っていることも少なくありません。

性成熟期では、月経周期によるもの、妊娠・分娩・産褥に関すること、

更年期以降においては、性ホルモンの減少・欠落がもたらす様々な体の変化です。

不正出血、月経不順、ほてり、のぼせ、めまい、倦怠感、不眠、いらいら、憂鬱、外陰部の掻痒、性交障害、尿失禁、動脈硬化、高血圧、高脂血症、腰痛、骨粗しょう症…。

更年期は女性ホルモンの変化とともに、職場・家庭環境の変化、心理的変化も複雑に絡み合って、様々な症状が出やすい時期でもあります。

更年期の病態

そうです、どの年代の方も、産婦人科に相談する理由があるのです

我慢しないで、相談して欲しい!!

受診を希望されたら…

では、意を決して産婦人科にかかってみよう!と思っていても、一体どこの病院にかかってみたら良いのか…。大きな病院?クリニック?

「産婦人科」と標榜しているところもあれば、「産科」「婦人科」「不妊専門クリニック」「マタニティクリニック」「レディースクリニック」…見分けがつかなくて、結局二の足を踏んでしまう…。

産婦人科は大きく産科婦人科に分かれています。
産科では妊娠、出産、産後のことを、婦人科では子宮、付属器(卵管・卵巣)、膣の腫瘍、感染症、不妊、避妊、月経不順、更年期障害や月経前症候群など女性ホルモンの変動で現れる症状や疾患を扱っています。
大学病院や総合病院などの大きな病院では施設によっても異なりますが、産科も婦人科も幅広く扱い、産科ではハイリスク妊娠症例、婦人科では悪性腫瘍に対する高度な治療も行っています。初診時にかかりつけ医からの診療情報提供所(紹介状)を必要とするところもあります。

クリニックでは妊娠、分娩を多く扱う施設や、分娩を扱わない婦人科疾患を中心に診る施設、不妊を専門に診る施設など、専門得意分野を特徴にした施設、またこれら全て診られるよう統括された施設もあります。

各施設の特徴は違えど、産婦人科の症状があれば基本的にはどこでも診察をうけられます

最後に…

産婦人科領域の症状やお悩みについては、どうしても心配や恥ずかしさ、言い出しにくさが先立ってしまって我慢しがちに。

私自身が受診するときも、どんな診察なのかわかっていてもとても勇気が要りました。内診台での診察の怖さや恥ずかしさ。でもそれは自分だけの思い込みで、診察では痛みを伴うことはほとんどなく、ひとつひとつ声掛けをしてもらえて安心しました。些細なことでも、心配なことがあれば相談できるかかりつけ医があると心強いですよね