妊娠後期に入り、出産に向けていろいろ準備をしている時に、少しお腹が痛いような…お腹を壊したかな、というようなことはありませんか?もしかしたら、それは「前駆陣痛」かもしれません。
「え!?陣痛が来たの?」と驚いてしまうかもしれませんが、出産に繋がる陣痛(本陣痛といいます)とは違いますのでご安心ください。じゃあ前駆陣痛ってなに?と思われる方は、ぜひ本記事を読んでみてください。

目次

前駆陣痛ってなに?

実は、陣痛は以下の4種類に分けられます。一般に「陣痛」というと、すぐ出産を連想する方がほとんどと思いますが、妊娠中や出産後にも陣痛は起こります。前駆陣痛も、妊娠中に起こるものですが、すぐに出産につながるというわけではありません。

1.妊娠陣痛

妊娠中にときどき、下腹部が突っ張ったような感じになることがあるかもしれません。その原因は、弱い子宮収縮によるものです。この症状を妊娠陣痛といいます。あまり使うことのない言葉なので、こういう言い方もあるんだな、という程度に思っておいてください。

2.前駆陣痛(偽陣痛)

妊娠末期になると、お腹も大きくなり、なんとなく突っ張る頻度も増えてくると思います。人によっては軽い痛みが出てくることもあります。この症状を前駆陣痛といいます。

妊娠陣痛より頻繁に起こるので心配になる方もいらっしゃると思いますが、正常な経過ですので心配しないでください。ただし、妊娠36週以前で分間に1回以上のお腹の張りや痛みを感じる場合は切迫早産の可能性がありますので、かかりつけの産婦人科を受診しましょう。

3.本陣痛(分娩陣痛)

名前のとおり出産時に起こる陣痛で、一般的にいう「陣痛」のことを指します。前駆陣痛と違い、規則的な子宮収縮が起こります(詳細は「これは陣痛?前駆陣痛?病院に連絡するタイミングと、症状が出たらすべき3つのこと」をご覧ください)。

4.後陣痛

出産後に、子宮が元の大きさに戻ろうと収縮するために起こる痛みです。「後腹(あとばら)」ともいいますが、初産婦さんより経産婦さんのほうが痛みが強い傾向があります。

前駆陣痛の症状

1.お腹の張り

お腹がいつもと違って突っ張った感じがすることがあると思います。触るとパンッと固く張っている状態かと思いますが、子宮収縮によってこのような症状が起こります。

2.腹部の軽い痛み

人によって感じ方は様々ですが、生理痛や下痢の時のような下腹部の痛みに似ています。これも子宮収縮によるもので、1より強い収縮になると痛みを感じることがあります。

1、2どちらの症状も、本陣痛と違って間隔が不規則なのが特徴です。そのまま様子を見ておけば問題ありませんが、明らかに痛みが強い場合や、出血や破水を伴う場合、10分間に1回以上お腹の張りを感じる場合はかかりつけの産婦人科に連絡してください

前駆陣痛はなぜ起こるの?

妊婦-写真

赤ちゃんを体外に娩出するために少しずつ子宮口を広げていくための子宮の収縮が陣痛です。

「出産」というと、本格的な陣痛が規則的に来て、痛みを耐えた後にやっとわが子に会える…というイメージが一般的ですよね。
しかし本格的な陣痛の始まる前にも、子宮収縮が不規則に認められ、それを前駆陣痛と呼びます。人によっては前駆陣痛を感じない場合もあり、感じ方には個人差があるため、前駆陣痛がなくても問題ありません。

まとめ

前駆陣痛は人によって感じ方も頻度も違うので、あまり気にしすぎず、マタニティライフを満喫してください。本陣痛が来た時のために「これは陣痛?前駆陣痛?病院に連絡するタイミングと、症状が出たらすべき3つのこと」をぜひご参照ください。実際に陣痛が来た時に焦ってしまわないように、事前に気持ちも準備しておくことをお勧めします。