家族がインフルエンザにかかってしまったら、どうしますか?
看病しなくてはいけないけれど、自分も感染してしまわないか心配ですよね。家族全員が感染なんてことになれば、動ける人がいなくなってしまって大変です。
ここでは、インフルエンザの看病で家族が感染しないために気を付けるべきポイントをお話します。
1.顔を合わせる時にはマスクをつける
患者さんと家族が顔を合わせる時には、どちらもマスクを着用しましょう。ガーゼではなく不織布マスクがおすすめです。
つけ方は、針金の部分を鼻の形に折り曲げ、顎の下までマスクで覆うようにします。
患者さんは特に咳エチケットが大切です。
マスクがない状態で咳やくしゃみをしたくなったときはティッシュやハンカチ、袖などで口と鼻をおおい、顔を周囲の人からそむけるようにしましょう。
2.手洗いを徹底する
外出後、患者さんの看病をした後、調理の前後、食事前には手洗いをします。
石鹸を使って手のひら、手の甲、指先や指の間もよくこすり、手首まで洗うよう心がけましょう。石鹸を水で流したあとは、清潔なタオルやペーパータオルで拭き取ります。
この時、手を洗うタオルは、患者さんと共用しないようにしましょう。
インフルエンザウイルスには石鹸のほか、アルコール消毒も有効です。
3.生活する部屋を分ける
できるだけ患者さんと接する時間を短くしなくてはいけません。生活する部屋を分け、同じ部屋で寝ず、食事も別室が理想です。患者さんのいる部屋はドアを閉めて隔離しましょう。
看病も家族全員でするのではなく、できるだけ1人に任せます。
4.部屋を加湿する
空気が乾燥すると粘膜が弱くなるためインフルエンザにかかりやすくなり、ウイルスが空気中に浮遊しやすくなると言われています。
湿度50~60%を目安に加湿しましょう。
加湿器がない場合にはヤカンでお湯を沸かしたり、濡れたタオルを部屋に干したりすることで対応できます。
5.分泌物のついたごみは捨て方に注意
患者さんの捨てたティッシュなどのごみはビニール袋に入れ、口をしばってごみに出しましょう。ごみを触ったあとは必ず手を洗います。
また、分泌物や排泄物などがついてしまった場所には消毒をした後、水拭きしましょう。掃除は素手で行わず、ゴム手袋をします。
患者さんの使用した食器や洗濯物も不安に思うかもしれませんが、通常通りに他の家族のものと一緒に洗って大丈夫です。
6.熱が下がったあともしばらくは安静に
インフルエンザは、発症後3~7日間はウイルスを排出すると言われています。熱が下がってからも患者さんを3日間は外出させないようにしましょう。
家族も、1週間は体調に変化がないか気を付け、乳幼児や高齢者など免疫力の弱い人との接触は避けるようにします。
まとめ
インフルエンザ看病の基本は、マスクの着用と手洗いを徹底すること、できるだけ患者さんとの接触時間を減らすことです。
とはいえ、一緒に暮らしている家族同士で顔を合わせないようにするのは限界があるかと思います。
インフルエンザになっても重症化しないように家族全員が予防接種を受けておくこと、インフルエンザのような症状が出た時にはすぐ病院に行くことも大切です。
患者さん自身が療養中にすべきことは「早く治したいインフルエンザ、療養中の過ごし方のポイント」を参考にしてみてください。