花粉症に悩まされている人は年々増加しており、最近の研究では日本人の20%以上がスギ花粉症を持っていると言われています(厚生労働省より)。今や、花粉症を知らない人はほとんどいないでしょう。
ですが、花粉症と言えば鼻水やくしゃみといった、鼻の症状を思い浮かべることが多いのではないでしょうか?
実は、花粉症によって起こりうる症状はそれ以外にもたくさんあり、花粉の飛散が始まる2月頃から体調不良が長く続く場合、その原因に花粉症があるかもしれません。
この記事では、花粉症によって起こりうる症状はどんなものがあるかご紹介していきます。
鼻の症状
花粉症による症状の中でも「鼻水」「鼻づまり」「くしゃみ」は三大症状と言われており、非常に多くの人が悩まされています。
くしゃみ
花粉を体の外に出すために、くしゃみが出ます。花粉症によるくしゃみは連続して何回もおこり、回数が多いことが特徴です。
鼻水
くしゃみと同じく、鼻の粘膜についた花粉を外に出すための作用です。
花粉症による鼻水は風邪のように粘ついたものではなく、無色でさらさらしています。
鼻づまり
鼻水が詰まっているわけではなく、鼻の粘膜が腫れて空気の通り道が狭くなっている状態です。鼻づまりは息苦しさを誘発し、口呼吸となります。口呼吸は口の乾燥や喉の痛み、咳の原因となるため注意が必要です。
目の症状
花粉症においては、目に症状が出る人も多くいます。
「目のかゆみ」「充血」「涙が出る」の3つが代表的ですが、そのほかにも「目がはれぼったい」「目やにが出る」「目がゴロゴロする」「かすむ」「まぶしさ」といった症状を訴える人もいます。
目のかゆみ
「鼻水」「鼻づまり」「くしゃみ」とあわせて、「目のかゆみ」は花粉症の四大症状と言われることもあります。花粉によって目やまぶたに炎症がおきると、かゆみが生じます。
かゆいからといって強くこすると目を傷つけてしまったり、かゆみが悪化したりするので注意しましょう。
充血
花粉が目の表面につき、結膜炎を起こしています。血管が拡張して赤く見えている状態です。
涙が出る
アレルギー反応で涙が出ます。目に入った花粉のほとんどは涙によって洗い流されて行きます。
口、喉の症状
鼻づまりによる口呼吸は、口や喉の症状を引き起こすことがあります。
口が渇く
口呼吸をしていると、口が渇きやすくなります。特に就寝中は口呼吸になりやすく、朝方には乾燥で喉が痛くなることもあります。
咳が出る
口呼吸をしていると、異物が喉に入りやすくなります。花粉が喉から気管にはいることで、乾いた咳が出ます。症状が重くなると喉の痛み、かゆみや呼吸困難に繋がることもあります。
その他の症状
匂いや味がわからない
鼻づまりのせいで鼻から息を吸えず、匂いや味がわかりにくくなります。
肌荒れ、皮膚のかゆみ
皮膚に花粉がつくことで肌荒れを起こす場合があります。耳の中に入った花粉によって、耳がかゆくなる人もいるようです。
だるさ、熱っぽさ
花粉症の症状が重いと、熱っぽさや倦怠感、頭が重い、ぼーっとすることがあります。
眠れない
花粉症の諸症状が気になってなかなか寝付けないことがあります。特に鼻づまりは日中よりも就寝時に症状が重くなることがわかっており、息苦しさが眠りを妨げる原因となります。
集中力の低下
花粉症の症状が酷いと、どうしても集中力が保てなくなります。
症状のつらさに併せて、寝つきの悪さによる睡眠不足、口呼吸の増加で呼吸が浅くなっていることも、集中力の低下に繋がります。
花粉症の治療薬である抗ヒスタミン薬も副作用で眠気を生じることがありますが、治療をやめてしまうと症状が悪化しまうため、安易に服薬を中止するのはおすすめできません。
副作用がひどい場合には、かかりつけの医師または薬剤師に相談して薬を変更してもらいましょう。
まとめ
花粉症の主な症状は「鼻水」「鼻づまり」「くしゃみ」ですが、それ以外にも全身に不調をきたす場合があります。
また、症状が酷いと集中力の低下や睡眠不足を招くこともあるため、しっかりと治療をしていくことが大切です。