ビタミンB2は、エネルギー産生経路に欠かせない栄養素で、生活習慣病の予防にも効果があるといわれています。また、発見当初はビタミンG(grouwthのG)と呼ばれていたほど、成長にも欠かせないビタミンとしても知られています。ビタミンB2は、レバーに多く含まれていますが、レバーが苦手という人も多いですよね。
この記事では、レバー以外のビタミンB2が多く含まれている食品の紹介や、ビタミンB2にはどんな効果があるのか、詳しく解説していきます。
細胞の成長に欠かせないビタミンB2
ビタミンB2は、小腸で吸収され、肝臓や心臓、腎臓などに運ばれた後、補酵素(酵素の働きをサポートするもの)として働きます。この補酵素はFMNやFADと呼ばれます。体内には、FADが多く存在しており、糖質・脂質・たんぱく質をエネルギーに変える働きをサポートします。
そのため、激しい運動をする人や、飲酒量が多い人、ストレスの多い人など、エネルギー消費量が多い人ほどビタミンB2の消費量が増えます。
ビタミンB2は水溶性ビタミンのため、多く摂りすぎても尿で排泄されてしまいます。そのため、過剰症はほとんど見られません。しかし、不足してしまうと、成長がストップする、皮膚や粘膜に障害が現れるなどの欠乏症が見られる場合があります。
ビタミンB2は生活習慣病予防にも効果的!
ビタミンB2は、活性酸素を消去する酵素である、グルタチオン還元酵素の補酵素としても働きます。活性酸素は、がんや老化など、さまざまな病気の原因となる物質です。また、活性酸素によって脂質が酸化されると、動脈硬化の進行を促進してしまいます。このような理由から、ビタミンB2は過酸化脂質の増加が原因で起こる、生活習慣病の予防にも効果があるといわれています。
ビタミンB2が多く含まれる食品と摂取基準
ビタミンB2が多く含まれる食品
| 食品 | 1食あたりの量 | ビタミンAの含有量 | 
| 豚レバー | 80g | 2.88mg | 
| ウナギの蒲焼 | 100g(1串) | 0.74mg | 
| カレイ | 100g(小1尾) | 0.35mg | 
| うずらの卵 | 30g(3個) | 0.22mg | 
| 低脂肪乳 | 180ml(コップ1杯) | 0.32mg | 
出典:「改訂新版 栄養の教科書」を元にいしゃまち編集部が作成
ビタミンB2の摂取基準
単位mg
| 男性 | 女性 | |
| 1〜2(歳) | 0.6 | 0.5 | 
| 3〜5(歳) | 0.8 | 0.8 | 
| 6〜7(歳) | 0.9 | 0.9 | 
| 8〜9(歳) | 1.1 | 1.0 | 
| 10〜11(歳) | 1.4 | 1.3 | 
| 12〜14(歳) | 1.6 | 1.4 | 
| 15〜17(歳) | 1.7 | 1.4 | 
| 18〜29(歳) | 1.6 | 1.2 | 
| 30〜49(歳) | 1.6 | 1.2 | 
| 50〜69(歳) | 1.5 | 1.1 | 
| 70歳以上 | 1.3 | 1.1 | 
出典:「改訂新版 栄養の教科書」を元にいしゃまち編集部が作成
まとめ
ビタミンB2は、補酵素としてエネルギー産生経路に関わる重要な栄養素です。体が成長していくためにも必要不可欠で、皮膚や粘膜の健康維持など、さまざまな働きを持っています。
ビタミンB2は、水溶性ビタミンなので、調理にも工夫が必要です。煮汁や茹で汁にも溶け出しやすいので、ビタミンB2の摂取を目的としてとり入れるなら、ホイル焼きやスープとしての調理がおすすめです。
