皆さんはポピドンヨードという薬を知っていますか?なんとなく聞いたことのある方も多いかと思います。ポピドンヨードは消毒薬として色々なメーカーから販売されています。特に有名なのがイソジンでしょう、イソジンの主成分はポピドンヨードです。イソジンの他にものどぬーるスプレーやポビドンなどの主成分もポピドンヨードです。
そこで今回は消毒薬として広く使われているポピドンヨードについて詳しく見ていきたいと思います。
「ポピドンヨード」ってどんなお薬?
ポピドンヨードは消毒薬であり、うがい薬、のどスプレー、軟膏、ハンドウォッシュ、傷の消毒薬などとして使われています。用途によって入っているポピドンヨードの濃度が違ってくるため、同じ成分だからといって説明書に書いていない使い方をするのはやめましょう。
ポピドンヨードは、ヨードという言葉が入っているのでご存知の方も多いと思いますが、その構造の中にヨウ素が含まれています。このヨウ素が遊離され、強い殺菌消毒作用を発揮するのです。この殺菌作用はウイルス・微生物・細菌などに有効とされており、医療分野でもよく使われている消毒薬の一つとなっています。
「ポピドンヨード」はどんな時に使われるのか?

ではポピドンヨードがどのような場合に使われるのか、具体的に見ていきましょう。
医療現場
- 手術する際の傷口の消毒
- 手術する際の医師の手の消毒
- 分娩するとき
家庭や学校など
- 手洗い
- うがい
- 傷口の消毒
- のどの炎症
「ポピドンヨード」を使う際に注意すること
ポピドンヨードは基本的に子供からお年寄りまで使える消毒薬ですが、以下の人は気を付ける必要があります。
ポピドンヨードやヨウ素に対してアレルギー反応をおこしたことのある人
ヨードアレルギーの方は、ポピドンヨードの使用は避けてください。
甲状腺機能障害の診断を受けた人
必要以上のヨード(ヨウ素)を接種することで、甲状腺機能低下症が起きる可能性があります。そのため、甲状腺機能障害の診断を受けた方は医師に相談して使用する必要があります。
妊娠中授乳中の人
妊娠中や授乳中に過剰に使用すると、胎児や新生児に一時的な甲状腺機能低下症があらわれる恐れがあります。
ひどいやけどを負った人
ひどいやけどに用いると、ヨード(ヨウ素)がより吸収されてしまうため、血中のヨウ素値が上がる恐れがあります。
「ポピドンヨード」の正しい使い方
うがい
うがい液を計量カップなどを使用して適正に薄めてから使用してください。
うがいの正しい方法は以下の通りです。
- 口の中のカスなどを取り除き、消毒するためクチュクチュペッとうがいをする。
- 次は喉の奥までうがい液が届くよう上を向いてガラガラぺッと15秒うがいをする。
- 2と同じことをもう一度行う。
外出先から帰ってきたときや食事の前などに行うようにしましょう。
またうすめたうがい液を作りおきしておくのはやめて、使用するときに薄めてください。
きず薬
石鹸などの成分が残っていると、ポピドンヨードの効果が薄れてしまう可能性があるので、しっかりと洗い流してから使いましょう。
服についた場合
ポピドンヨードは色がついているため、手の消毒などの際は塗り残しを防ぐことができますが、服についてしまうこともあります。
服についてしまった場合は水やぬるま湯で洗い落としてください。それでも落ちない場合はハイポ水(観賞魚用などの脱カルキ剤)で脱色することができます。
まとめ
ポピドンヨードは色々なところで幅広く使われているため、一度は使ったことがある消毒薬だと思います。
しかし使い方によっては十分な効果が出なかったりする恐れがあるため、使用方法をしっかりと読んでから、使うようにしましょう。
また妊娠中や甲状腺機能障害を持っている方は、ポピドンヨードに含まれているヨウ素を過剰に摂取しない方が良いため、水道水のうがいなどで十分な場合もあります。ポピドンヨードを使用する際は医師などに相談するようにしましょう。