「食育」というと、「教育しなければいけないの?」「栄養のことなんてわからないけど大丈夫?」と思ってしまいませんか?食育はそんなに堅苦しいものでも難しいものでもありません。まずは子供たちが「食べることって楽しい」「もっと知りたい」と思えるように興味を引き出してあげることから始めてみませんか?すぐにでも実践できる「おうち食育」について紹介します。

目次

料理のお手伝い

子供たちはみんなおままごとが得意です。自分が子供だった頃を振り返ると、エプロンをして台所に立つお母さんの姿に「いつかこうなりたいな」と憧れていませんでしたか?

子供と一緒に料理をすると、キッチンやテーブルが汚れるのが気になったり、自分の思うようなペースで進められずにモヤモヤとしてしまったりということもあるかもしれません。

全ての作業を一緒に行う必要はないので、簡単な作業を子どもに任せてみてはいかがでしょうか。直接食材に触れるというのは子供たちにとってはすごく良い経験です。また、料理の作り方を知ることで、当たり前に食事を食べられることへの有り難さに気が付くきっかけにもなります。

<お手伝いの例>

  • レタスをちぎる
  • おにぎりを作る
  • ハンバーグを丸める
  • 餃子の皮にタネを包む
  • 粉を混ぜる
  • 卵を割る

子供の年齢によってできる作業は違いますので、その子に合わせて内容を変えてあげましょう。包丁や火を使うものではなくても、できることがたくさんあります。

家庭菜園をする

私たちは野菜が種からできることを当たり前に知っていますが、生まれた時から知っていたわけではありませんよね。野菜がこんなに小さい種からできているんだということを知るだけで驚く子もいるのではないでしょうか。

種を蒔いて芽が出て、成長して実がなるという過程を目にすることで、作り方だけではなく大変さや有り難さを感じられるようになります。そして何よりも、自分で作った野菜は何倍も美味しく感じられるはずです。苦手な野菜を克服するきっかけにもなるかもしれません。

外にお庭がない、大きい畑がないというご家庭でも大丈夫です。プランター栽培や室内栽培が可能な野菜もたくさんあります。最近では、手ぶらで行って畑作業をすることができるシェア畑というものも広がりを見せているようです。子供の頃は室内遊びばかりではなく、できるだけ自然と触れ合う時間を多くしてあげましょう。

絵本を読む

直接食材と触れ合うことだけが食育ではありません。「仕事をしていてなかなか一緒に料理を作る時間がない」という人におすすめなのが読書です。子供たちが絵本を大好きなのは、「楽しいお話を聞きたい」という理由だけではなく、お母さんの優しい声で、温かいぬくもりを感じられる時間が好きだからです。

寝る前の5分だけでも良いので、本を読んでコミュニケーションする時間を作りましょう。子供が食事をしている話、食べ物が主人公になっている話、お母さんのお手伝いをする話など、食に関する絵本はたくさんあります。ぜひお気に入りの本を見つけて、食への興味を引き出してあげましょう。そんな温かい時間は、きっと心の安定にも繋がるはずです。

まとめ

食はさまざまな機能を備えており、人生を豊かに彩ってくれるものです。健康を左右するという重要な役割もありますが、まずは興味がなければ何も始まりません。

多感である小さい頃から食に対しての興味を引き出し、「なぜ食べるのか」を考えたり、食べ物の大切さを理解したりすることで、自然と生きる力を付けていくことができるようになります。子供たちの将来の健康のためにも、できることからゆっくりと「おうち食育」を始めていきましょう。