毎年2月ごろになるとくしゃみや目のかゆみ、鼻詰まりなどのつらい症状に悩まされる花粉症。しかし、花粉症になる人とならない人、花粉症になる年とならない年があるのはどうしてでしょうか?

今回は、それらの疑問を解決しつつ、つらい花粉症の対策法を5つご紹介します。全部しっかりできているかチェックしてみてください。また、花粉症が起こる詳しいメカニズムについては「花粉症のメカニズムって?花粉を吸うとどうして症状が出るの?」をご覧ください。

目次

花粉症になる人とならない人の違いとは?

1.遺伝的な体質の違い

アレルギー体質は遺伝の影響を受けると考えられており、家族や近親者にアレルギー体質の人がいる場合は花粉症になりやすくなります。

2.食生活や住環境などによる違い

お年寄りに花粉症が少ないということはご存知ですか?1960年代までは国内で花粉症は見つかっていませんでした。これは、若者とお年寄りとの免疫力の違いもありますが、当時の日本人の食生活や住環境がアレルギーになりにくい体質を作り出していたからであると考えられています。

そのため、同じ地域に住んでいても食生活や住環境が異なると花粉症になる人とならない人が出てくるのです。

3.花粉にさらされる量の違い

人間の体はアレルギーの原因物質(=花粉)を体内に取り込むと、それを無害化するための抗体を作ります。この抗体の量が一定の水準を超えると花粉症の症状が現れるので、花粉に多くさらされた人ほど花粉症になりやすいのです。

花粉症になる時期は?

首を傾げる女性

花粉の飛散状況は年や地域で多少の違いがあります。花粉の種類を季節で大別すると、春は樹木の花粉、夏は稲などの単子葉植物の花粉、秋は雑草の花粉が多いということが分かっています。つまり、冬を除くすべての季節で花粉症になる可能性があるわけです。

関東、中国・四国地方における花粉の飛散時期は次のカレンダーのようになります。自分の花粉症になりやすい時期を確認し、その時期に近づいたらしっかり予防しましょう

花粉カレンダー(関東) 花粉カレンダー(中国・四国)

花粉症を予防するための5つの対策

床

1.室内や車の中に花粉が入らないようにする

服はなるべく花粉が付きにくいツルツルした素材を選び、家に入る前は玄関先で衣服や髪、カバンなどについた花粉を払いましょう。きちんとドアや窓を閉めて、花粉の侵入を防ぐことも大切です。

また、注意していても室内にはある程度花粉が侵入してしまうので、掃除をこまめに行いましょう。車の場合も同様です。車の中では通風口は閉じるようにしましょう。

2.花粉の多い日の外出を控える

木々

風の強い晴れた日、その中でも特に昼過ぎから午後3時ごろ(地域差あり)は花粉の飛散のピークです。このような日、時間帯は極力外出を控えましょう。

日本気象協会によると、前日または当日の未明まで雨で、その後天気が急に回復して晴れ、南風が吹いて気温が高くなる日は要注意とのことです。

3.うがい手洗いを徹底する

手を洗う

花粉が体内に入らない、あるいは入った花粉を追い出すために、帰宅したら、手洗い・うがいをしましょう。また、洗顔して目、鼻をスッキリさせるとより効果的です。毎日の習慣にするのが大切です。

4.外出時は防備を徹底する

眼鏡とマスク

花粉症の症状が最も現れやすいのが、目・鼻・のどです。これらの部位を花粉から守るために、マスクメガネを着用しましょう。最近は花粉防止用のメガネも販売されているので、利用するのと良いでしょう。マスクはすき間ができないよう、サイズにも気をつけてください。

また、髪に付着した花粉も花粉症の要因となるので、帽子をかぶって花粉を払いやすくしたり、女性の方は髪を小さくまとめて花粉が付きにくくしたりするのも良いでしょう。

5.就寝時の花粉症対策

眠そうな女性

布団は花粉がつかないように外干しをやめ、部屋干しにして布団乾燥機などを活用しましょう。どうしても外に干したいときは、花粉の飛散量が少ない午前中に干し、取り入れる際は花粉をはたきましょう。さらに布団の表面を掃除機で吸うと効果的です。

また、ベッドにも少しずつ花粉は溜まってるので、枕まわりの約1メートルを水で少し湿らせたティッシュやタオルで拭き取りましょう

花粉の時期は寝る前にお風呂に入り、花粉を洗い流してから布団に入りましょう。空気清浄機を使うのも良い睡眠をとるためのポイントです。

規則正しい生活を!

どれだけ対策を実践しても、体が健康でなければ効果は期待できません。寝不足やストレス、アルコールの飲みすぎは免疫やホルモン、自律神経のバランスを乱す原因になります。バランスが乱れると、アレルギー反応が出やすくなってしまいます。規則正しい生活を意識してください。

お酒はタバコ、香辛料とともに鼻粘膜を刺激して症状を悪化させる可能性があるので、できるだけ摂取を控えましょう。栄養バランスのいい食事を心掛けてください。

まとめ

みなさん、全てご存知でしたでしょうか。もし知っていても、全てしっかり実践できている人は少ないかもしれません。花粉症の人は、できる限りの対策をして、症状の改善に努めましょう。まだ花粉症になっていないという方も、花粉症は抗体が一定以上できてしまうと発症するため、ならないように早めの対策を心がけましょう。