目の中にまつ毛が入ってゴロゴロしたり痛かったりした経験は誰でも一度はあると思います。この時「逆まつ毛(逆睫毛)」かな?と思う人が多いのですが、逆まつげといっても実は種類はいろいろあるのです。この逆まつ毛は一体どのような原因で起こるのでしょうか。またその症状など一緒にみていきましょう。

目次

逆まつ毛の原因

まつ毛は上下のまぶたの縁にあり、眼球とは反対方向の外側に向いてクルンとカールしているため本来は眼球には当たらないようになっています。

しかし何らかの原因でまつ毛が眼球に向かっている事を「逆まつ毛(さかまつげ)」と言います。逆まつ毛は一般的な呼び方で、医学的にはその原因や状態によって「睫毛乱生(しょうもうらんせい)」「睫毛内反(しょうもうないはん)」「眼瞼内反(がんけんないはん)」などと呼ばれます。

睫毛乱生

毛根からのまつ毛の生え方がふぞろいで、眼球に向いて生えている状態です。1本のみが眼球に向いている場合もあれば、多数のまつ毛が眼球に向いている場合もあるなど人によってその程度は様々です。

睫毛内反

赤ちゃんや子供に見られる逆まつ毛を睫毛内反といい、まぶたの皮膚や皮下脂肪が多いためにまつ毛が内側に押されて眼球に当たってしまう状態を言います。

眼瞼内反

加齢によってまぶたの皮膚がたるんだり、まぶたの筋肉の低下によりまぶたが内側に向いたりしてしまい眼球に当たってしまう状態を言い、ほとんどが下まぶたにおこります。

睫毛内反と眼瞼内反は同じものと捉えられる場合もありますが、厳密には、睫毛内反は皮下脂肪や眼瞼皮膚の引きつれなど結合組織の問題が原因、眼瞼内反は先天性の物を除き加齢による筋肉の低下や萎縮が主な原因という、上記のような違いがあります。

逆まつ毛の症状

目をこする女性

逆まつ毛は下まぶたにおこることが多いのですが、眼球にまつ毛が当たってしまうので角膜に傷がつく可能性があります。

逆まつ毛の症状には、以下のようなものがあります。

  • ゴロゴロする(異物感)
  • まぶしい(光や明るい所がまぶしい)
  • 涙が出る(ウルウルしている)
  • 充血(目が赤い)
  • 目ヤニ

赤ちゃんの場合は症状を訴えることができません。しかし、上記の症状に加えてやたらと目をパチパチさせるなど瞬きが多いという症状も逆まつ毛の症状としてあります。

まとめ

逆まつ毛は珍しい病気ではなく、ごく身近なありふれた病気です。逆まつ毛があっても軽い場合は気にもならないかもしれませんが、眼球にまつ毛が当たる事によって角膜に傷をつけたり、ひどい場合には視力障害の原因にもなったりする可能性もあります。症状がある場合は眼科で医師による診察を受けるようにしましょう。