たかが逆まつ毛と思うかもしれませんが、逆まつ毛で悩んでいる人にとっては重大です。異物感や涙など逆まつ毛の症状で日常生活に支障をきたしてしまう場合もあるなど、とても深刻な悩みになります。この逆まつ毛の治療法にはどのようなものがあるのか、みていきます。

目次

逆まつ毛は治療が必要?

医師に相談する女性

「たかが逆まつ毛で病院に行くのも」…と思う人も多いかも知れません。しかし逆まつ毛も「睫毛乱生」「睫毛内反」「眼瞼内反」と呼ばれる眼病の一つです。

症状の程度によっては放っておいてもよい場合もありますが、中には角膜に傷がついたり、ひどくなったりすると角膜びらんという状態になります。痛みやまぶしさがひどくなったり、時には視力にも影響を及ぼしたりする場合があります。

このような状態になると眼科医の治療が必要不可欠になりますので、角膜の状態を診て治療を行っていく必要があるのです。詳しくは「逆まつ毛ってどんな症状?原因は?」をご覧ください。

症状が軽い逆まつ毛

逆まつ毛の中でも「睫毛乱生」は比較的症状が軽いとされています。睫毛内反や眼瞼内反はまつ毛全体が眼球方向を向いているのに対して、睫毛乱生はその名の通り乱れて生えている、つまり正常なまつ毛もありその中の数本が眼球に向かって生えているという状態になります。そのため睫毛乱生の場合はそのまつ毛を抜く事で症状は改善します。

しかしまつ毛は髪の毛と一緒でまた生えてきますので、新しく生えてきたまつ毛はまた眼球に向かって生えてきてしまいます。そのため、定期的に通院してまつ毛を抜いてもらうなどの処置が必要になってきます。

逆まつ毛の治療法

眼科治療

逆まつ毛は手術をしないと治らないと思っている人もいるかもしれませんが、逆まつ毛の治療は症状に合わせて行います。つまり逆まつ毛があっても角膜に傷がつくなど症状がなければ治療をする必要もなく放っておいてもかまいません。

また、赤ちゃんなどによく見られる睫毛内反の場合、まぶたの皮膚や皮下脂肪が多いのが原因で、まぶたがふくらみまつ毛が眼球に当たってしまうために起こります。そのため、体の成長と共に顔も大きくなると自然に改善される事がほとんどです。そのため先天性の場合、手術は行わずしばらく点眼薬などで様子を見る事になります。

加齢による眼瞼内反の場合は痛みや傷などに対して目薬などの治療も行いますが、あくまでも対症療法でしかないので、症状がひどければ手術の対象になります。

手術はまぶたの中に糸を縫い込む「埋没法」・皮膚と皮下組織を切開して瞼板に縫い付ける「切開法」・加齢性の眼瞼内反には「眼輪筋短縮法」などがあり、1人1人の症状によって手術方法も変わってきます。

まとめ

逆まつ毛は程度によって治療法も手術法も異なってきます。また普段ソフトコンタクトレンズを使用している人は、角膜の軽い傷などはソフトコンタクトレンズを装用する事で傷に蓋をしてしまい絆創膏効果で痛みを感じない事もあり、自分では傷に気がついていない場合もあります。

逆まつ毛の程度の自己判断は難しいので、元々逆まつ毛があり目に違和感や痛みをおぼえた場合は一度眼科を受診し、適切な治療を受けるようにしましょう。