脳内出血は、一度起こすと再発しやすい病気です。

不幸にも脳内出血が起きてしまった場合、再発予防としてどのようなことに気をつければ良いのでしょうか。この記事では脳内出血の再発予防法について説明します。

目次

脳内出血の予後

脳内出血は軽症から重症まで、その後遺症・予後は、無症状から死亡まで、まさに千差万別です。

その予後を分類するのに下記のmodified Rankin Scaleという指標が用いられています。

Grade 0:まったく症候がない。

Grade 1:症候はあっても明らかな障害はない。

Grade 2:軽度の障害。

Grade 3:中等度の障害:独歩可能であるが、何らかの助けを要する。

Grade 4:介助なしには歩行不可能。

Grade 5:重度の障害:寝たきりで常時介護を要する。

Grade 6:死亡。

今回は、modified Rankin Scale Grade 0, 1, 2, 3軽度・中等度障害の患者様を対象に脳内出血の再発予防法について説明いたします。

脳内出血の再発を予防するには?

脳内出血を一度発症した方は、そうでない方に比べて再発のリスクが高くなります。
再発防止のために血圧を下げる薬などが処方されることもありますが、薬だけに頼らず、再発防止のためにご自身でできることにも気を使っていきましょう。

1.血圧を測る

脳内出血の原因のほとんどは高血圧であると言われています。

ご自身ですぐにできる対策としては、血圧をこまめに測ることが挙げられます。
ご自宅で毎日同じ時間帯に血圧を測り、それを記録したものを受診の際に主治医にみてもらうことで、薬の量も調整がしやすくなります。とくに、起床時の血圧が重要であり、「血圧手帳」などに記録するといいでしょう。

一般的に、まずは140/90mmHg未満を目標値とすることが多いですが、いずれも主治医と相談の上で目標数値を決めて行くことになります。
ただし、血圧はよく変動するものですので、一日だけ数値が高かったからと言ってすぐに心配する必要はありません。翌日からの経過もみつつ、受診した時に医師に相談しておきましょう。

2.生活習慣を見直す

高血圧を防ぐような生活習慣も大切です。
禁煙、運動、減塩、節度ある飲酒を心がけましょう。食事は緑黄色野菜や果物を多めに摂ると良いと言われています。

3.冬期の寒暖差に気を付ける

冬はお風呂に入る際の脱衣や、外出時の急激な温度低下で血管が縮まり、血圧が急上昇しやすくなります。脱衣所にも暖房を取り入れる、外出の際には充分に着込むなどの対策を取り、体温が一定になるようにしましょう

まとめ

脳内出血は命にかかわる病気です。幸いにして社会復帰できたとしても、後遺症の克服や、リハビリテーションに大変かもしれません。
しかし、うまく後遺症と付き合っていく方法を見つけ、再発防止に取り組むことでより良い生活につながるのではないでしょうか。