忘年会などのシーズンになるとウコンが手放せないといった方も多くなると思いますが、ウコンは二日酔い以外にも様々な効果があるとされています。

そこで今回はウコンについて詳しく見ていきたいと思います。

目次

そもそもウコンって何?

ターメリック-写真

ウコンとはショウガ科の多年草(茎や根の一部などが枯れることなく残り、何年か生存する草)であり、熱帯~亜熱帯の地域で自生しています。

ウコンには春ウコン、秋ウコン、紫ウコン、黒ウコンなどがあり、収穫時期の違いで区別されているわけではなく、それぞれ違う植物として存在しています。

秋ウコンはカレーの香辛料であるターメリックとしても使われており、一般的に二日酔いの緩和に対してもよく用いられます。

ウコンに含まれている成分

ウコンに含まれている成分で一番重要なのが「クルクミン」です。クルクミンとはポリフェノールの一種であり、黄色い色素成分です。このクルクミンが肝機能を向上させ、二日酔い改善に効果をもたらすとされています。秋ウコンはこのクルクミンを他のウコンよりも多く含むために、二日酔いなどでよく用いられています。

また、クルクミンの他にもウコンセスキテルペンやカンファー、シネオール、鉄、カルシウムなどが含まれており、肝機能の向上健胃作用防腐・殺菌作用を表します。

ウコンの効能

二日酔いを防ぐ

ウコンの効能として一番有名なのが二日酔いに対しての効果です。アルコールを摂取すると、アセトアルデヒドという二日酔いや悪酔いなどの原因となる物質が発生します。このアセトアルデヒドの代謝を促進するのが肝臓から生成された胆汁であり、ウコンが胆汁生成を促進することで、二日酔いを防ぐことができます。

肝機能改善効果

ウコンに含まれるクルクミンは肝機能改善効果を併せ持つため、疲れなどにも効果があるとされています。

またマウスを用いた実験でも、ダイオキシン(有毒物質)を投与したマウスにクルクミン(ウコン)を投与したグループと投与しないグループに分けた結果、クルクミンを投与したマウスのグループの方が生存率が高かったといった結果も出ています。

これはクルクミンが肝臓の解毒機能を高めるために生じた結果です。

コレステロール値を下げる

ウコン(クルクミン)は胆汁の生成を促進させることが知られています。

胆汁にはコレステロールから作られた胆汁酸というものが存在しているため、胆汁の生成が促進されると、よりたくさんの胆汁酸が作られ、その結果コレステロールがよりたくさん必要となり、結果的にコレステロール値を下げることができるといわれています。

美肌効果

人の老化は体内で活性酸素が発生するために起こっていると考えられており、この活性酸素が肌に必要なヒアルロン酸やコラーゲンの生成を減少させることから、肌のしわ等の発生を促進することが知られています。

ウコン(クルクミン)はこの活性酸素の生成を抑制する抗酸化作用を持ち合わせているため、美肌を維持する効果があるといわれています。

脳を活性化させる

クルクミンはポリフェノールの一種であり、このポリフェノールが脳を活性化させる効果があるとされています。また最近の研究ではクルクミンがアルツハイマー病の予防にも役立っていることが分かっています。

ウコンの効果的な摂取方法

ウコンを二日酔いの予防として使用する際は、飲酒前、飲酒後どちらでもある程度の効果は期待できます。

けれど飲み会の途中で気分が悪くなるのを防ぎたいといった方なら飲酒前に服用したほうが良いでしょうし、飲みすぎを防ぎたい方は飲酒後に服用するとよいでしょう。

ウコンを摂取する際に注意すること

肝臓病の人がウコンを服用すると、肝臓病が悪化する可能性があることが分かりました。

ウコンには鉄分が含まれていることが多く、肝臓病を患っている方はこの鉄が肝臓にたまりやすい状態になっており、たまった鉄分が肝臓の炎症をさらに悪くするのです。

鉄分が含まれていないウコン商品などもでているので一概には言えませんが、肝臓病の方は控えておいたほうが賢明でしょう。

まとめ

二日酔いの防止として有名なウコンですが、二日酔い以外にもいろいろな効果があることが分かってきました。自分に合った飲み方を模索してみるとよいでしょう。

また肝臓に良いとされるウコンですが、だからと言って肝臓病の方がウコンを摂取するのは病気を悪化させる恐れがあるため、やめておいたほうが良いでしょう。

服用する際は、商品に書かれている注意事項をしっかりと確認して、持病を持っている方は主治医に相談してから服用してください。