会社の同僚と、気心の知れた友人たちと…飲み会は楽しいものですが、あまりにもお酒を飲みすぎて二日酔いになってしまうのは困ります。ほどほどにしなければいけないとは思いつつ、話に花が咲くとついつい飲みすぎてしまう、そんな方々のために今回は、二日酔いの予防についてご紹介いたします。

目次

二日酔いはどうして起きるのだろう?

二日酔いは、自分では代謝しきれないアルコールを摂取したときに起きます。

アルコールを分解する際に、有害物質のアセトアルデヒドができます。肝臓がそれを分解しきれず、体内に残してしまうと、頭痛やめまい、吐き気などをもよおします。

また、アルコールには利尿作用があります。さらに、代謝する際に大量の水分が消費されるため、脳を保護する髄液が減少する低髄液圧症候群となり頭痛を感じることもあります。

二日酔いの症状とは

二日酔いになると、頭痛、吐き気や嘔吐、体のほてり、のどの渇きなどの不快な症状を感じます。これは、アルコールの代謝で出きたアセトアルデヒドが引きおこす症状です。また、アルコールが体内に残っている場合は、酩酊感やふらつき、ろれつが回らないなど、一般的な酒酔い症状が残ることもあります。

日本人の半分はお酒に弱い

酒とタバコ

二日酔いは、アルコールが代謝したことでできたアセトアルデヒドによるものです。そのアルデヒドを分解してくれるのが、体内のアルデヒド脱水素酵素(ALDH)です。ALDHには、アセトアルデヒドが低濃度の時に働く「ALDH2」と、高濃度にならないと働かない「ALDH1」があります。日本人の約半数は生まれつき「ALDH2」の活性が弱いか欠けており、アルコール分解産物である有害なアセトアルデヒドを速やかに分解できないため、少量のアルコールでも悪酔いしやすいのです。

お酒に「強い」「弱い」は遺伝による生まれつきの体質からくるものです。このため、両親ともお酒に弱い人は、強くなろうと無理な努力をするよりも、自分の体質を認識し(周りの人にも知ってもらい)、体質に応じた飲み方を守っていくことが大切です。さらに詳しくは、「アルコール分解酵素が少ない?お酒を飲めない体質って?」をご参照ください。

二日酔いにならないためには

二日酔いを確実に防ぐには基本的にお酒を飲まないことです。どうしても飲みたい場合は、二日酔いにならない適量、ペースを把握しましょう。一般的にアルコール摂取量の適量は40グラムとされており、「飲酒量×アルコール度数÷100×0.8」で求めることができます。

ただし個人や体調によって差があるので、二日酔いになったときのアルコール量を思い出しながら飲む量を調整していきましょう。

お酒は食道がんのリスクにも

お酒で注意したいのが、食道がんです。日本人がかかりやすい食道がんは扁平上皮がんで、飲食物の影響を受けやすい場所にできます。そのため食道を刺激して炎症を起こすアルコールは、食道がんのリスクを高める要因です。タバコも同様のため、飲酒と喫煙2つの習慣を持つ人は注意が必要です。

まとめ

二日酔いは、お酒の種類を問わず、アルコールの摂り過ぎによって起こります。適量を知って、飲み過ぎないことが大切です。また飲酒は食道がんのリスクにもつながるため、タバコと合わせてよく考えて付き合っていきましょう。