歯科用の金属や装飾品などで金属アレルギーが起きることがあります。
金属アレルギーは遅延型アレルギーといってすぐに症状が現れないため、最初は原因がわからないことも多いかもしれません。

もしあなたが金属アレルギーになってしまったらどうすれば良いのでしょうか?今回は金属アレルギーの検査法と治療法についてご説明していきます。

金属アレルギーがどのようなものなのかについては「意外と気がつかないアレルギー!金属アレルギーってどんなもの?」をご参照ください。

目次

金属アレルギーの検査法

まずは、診断のために検査をする必要があります。
金属アレルギーの検査方法には、主にパッチテストと血液検査の2種類があります。

パッチテスト

金属アレルギーが疑われる場合、皮膚科にてパッチテストと呼ばれる検査を行います。
パッチテストでは数種類の試薬の付いたテープを背中に2日間貼り付けます。2日後そのテープをはがし皮膚に現れた反応を2日目、3日目、7日目にチェックを行います。これによってどの金属にアレルギーがあるかを判定していきます

血液検査(リンパ球刺激試験)

パッチテストの他に、患者さんの白血球を培養して金属イオンを加えることでアレルギーが有るか無いかを判定することが出来ます。
パッチテストと違いアレルギーの可能性のあるものに触れなくても検査ができることや来院回数が少なくて済むなどの利点もありますが、全ての金属を検査対象にできないことと検査費用が高額になることが欠点です。

金属アレルギーの治療法

基本的に、金属アレルギーは一度発症してしまうと治りにくいものです。
ですので対処としては、アレルギーの原因となる金属を除去しなければなりません
そのため、装飾品は金属製のものを避ける必要があります。

また、歯科治療で利用した金属が原因と考えられる場合はその金属を外す必要があります
原因になっている歯をできる限り特定し、金属の含まれていない仮の冠に置き換えて経過を見ます。症状が改善傾向にある場合はアレルギーの原因となった材料以外の材料を用いて再修復を行います。

金属成分分析検査について

歯科治療による金属アレルギーが疑われる場合、どの歯の治療が原因になっているのかを検査する場合があります。
金属成分分析検査ではどの歯の金属にアレルギーの原因となる金属が含まれているのかを蛍光X線分析装置を用いて検査することが出来ます。歯が特定できていれば、治療にかかる時間や経済的負担も減らすことができるのです。

最後に

金属アレルギーは一度発症してしまうと治りにくく、一生続いてしまうことが多いです。
しかし症状は、アレルギーの原因となっている金属を外すことで軽減することができます。

アレルギーの症状に悩まされたら、まずは原因の特定と除去をする必要がありますので、かかりつけの医師か皮膚科の病院に相談してみましょう