健康的な体づくりには、体重管理がとても大切となります。1日の摂取エネルギーが、消費エネルギーを上回る生活が続くと、体は徐々に肥満に傾き、病気のリスクも高まります。

カロリーを意識して食事をすることは、肥満を防ぐためのとても大切なポイントです。体格や年齢、性別によって、人それぞれ必要なカロリーは異なりますので、自分がどれくらいのカロリーをとれば健康な体を維持できるのか、計算して、確認してみましょう。

目次

基礎代謝量を求めましょう

基礎代謝量は、安静時に消費される、基本的な消費エネルギーのことを言い、基礎代謝基準値と、参照体重から求めることができます。同じ年齢でも、体格によって差はありますが、目安として参考にしてみましょう。

参照体重における基礎代謝量

性別 男性 女性
年齢(歳) 基礎代謝基準値
(kcal/kg体重/日)
参照体重
(kg)
基礎代謝量
(kcal/日)
基礎代謝基準値
(kcal/kg体重/日)
参照体重
(kg)
基礎代謝量
(kcal/日)
1〜2 61 11.5 700 59.7 11 660
3〜5 54.8 16.5 900 52.2 16.1 840
6〜7 44.3 22.2 980 41.9 21.9 920
8〜9 40.8 28 1140 38.3 27.4 1050
10〜11 37.4 35.6 1330 34.8 36.3 1260
12〜14 31 49 1520 29.6 47.5 1410
15〜17 27 59.7 1610 25.3 51.9 1310
18〜29 24 63.2 1520 22.1 50 1110
30〜49 22.3 68.5 1530 21.7 53.1 1150
50〜69 21.5 65.3 1400 20.7 53 1100
70以上 21.5 60 1290 20.7 49.5 1020

日本人の食事摂取基準 2015年版を元にいしゃまち編集部が作成

基礎代謝基準値は、体重1kgあたりの基礎代謝量の代表値を表しており、参照体重は、該当年齢の平均的な体重のことを言います。

これらを掛け合わせて、数字を丸めたものが、右の基礎代謝量になります。

身体活動レベルを掛け合わせましょう

歩く女性

先ほどの表で、基礎代謝量がわかったら、次は身体活動レベルを掛けて、推定必要エネルギー量を算出します。

身体活動レベルとは、1日あたりの総エネルギー消費量を、1日あたりの基礎代謝量で割った指標です。レベルⅠ〜Ⅲに分けられ、次のように判断します。

レベルⅠ…生活の大部分が座位で、静的な活動が中心の場合

レベルⅡ…座位中心の仕事だが、職場内での移動や立位での作業・接客等、あるいは通勤・買物・家事、軽いスポーツ等のいずれかを含む場合

レベルⅢ…移動や立位の多い仕事への従事者。あるいは、スポーツなど余暇における活発な運動習慣をもっている場合

年齢階級別にみた身体活動レベルの群分け(男女共通)

身体活動レベル レベルⅠ レベルⅡ レベルⅢ
年齢(歳)
1〜2 1.35
3〜5 1.45
6〜7 1.35 1.55 1.75
8〜9 1.40 1.60 1.80
10〜11 1.45 1.65 1.85
12〜14 1.50 1.70 1.90
15〜17 1.55 1.75 1.95
18〜29 1.50 1.75 2.00
30〜49 1.50 1.75 2.00
50〜69 1.50 1.75 2.00
70以上 1.45 1.70 1.95

日本人の食事摂取基準 2015年版を元にいしゃまち編集部が作成

【参考例】

30代女性 身体活動レベルⅡの場合

基礎代謝量 1150(kcal/日) × 活動係数 1.75 = 推定必要エネルギー量 2012.5 (kcal/日)

この数字はあくまでも目安ですが、健康づくりの第一歩として、自分の必要なエネルギー量を知ることはとても大切です。

体格指数を知ろう

BMI(Body Mass Index)という指標を聞いたことはありますか?これは、身長と体重から割り出される体格指数のことで、22という数字の時が一番病気が少なく、健康的であるとされています。

BMIは、次の式で求めることができます。

BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)

【参考例】

身長160cm、体重55kgの人の場合

体重 55(kg) ÷ 1.6(m) ÷ 1.6(m) = BMI 21.5

年齢階級ごとに、目標とするBMIの範囲が異なりますので、参考にして確認してみましょう。

年齢(歳) 目標とするBMI(kg/m2)
18〜49 18.5〜24.9
50〜69 20.0〜24.9
70以上 21.5〜24.9

日本人の食事摂取基準 2015年版を元にいしゃまち編集部が作成

まとめ

エネルギー収支のバランスが崩れ、肥満になると、生活習慣病のリスクが高まります。自分の体格について見つめ直すことや、必要なエネルギー量を知ることは、健康管理にとってとても大切です。カロリーを意識し、肥満の改善・予防を心がけた食生活を送れるように努めましょう。