体脂肪率、という言葉はみなさん良く聞く単語かと思います。ダイエットをしているとき、「体脂肪率をこのくらいまで減らしたい!」と一つの目安にすることもありますね。しかし体脂肪率の数字だけにとらわれてしまい、実際どのような意味があるかということをあまり知らないという方も多いと思います。ここでは、体脂肪率とは何を意味しているのか詳しくみていきましょう。

目次

体脂肪率とは?

私たちの身体は水分、筋肉、脂肪、骨など様々な成分から構成されていますが、体脂肪率とは体重に占める脂肪の割合のことをいいます。ところで体脂肪は悪者にされがちですが、その役割は、内臓を保護する、体温を保つ、ホルモンの働きを保つ、皮膚に潤いを与えるなど、ある程度は健康に欠かせないものです。

体脂肪は内臓脂肪と皮下脂肪に分けられますが、一般的な体脂肪計ではその割合を知ることはできません。そこで、体組成計を使用したり医療機器のCTスキャンを使用したりして調べる必要があります。
特に、内臓脂肪は脂質異常症や糖尿病などの生活習慣病との関連性が高いとされています。明確なメタボリックシンドロームを診断する基準とはなっていませんが、多くなりすぎないように気を付ける必要があります。

ダイエットをするときには、目標を決めて体脂肪を減らすように運動を行いますよね。体脂肪率が減るということは、筋肉量が増えるということに繋がります。そのため、基礎代謝量が上がることで脂肪が燃焼しやすい身体へと変わっていくというメリットがあるのです。

体脂肪の適正値について

健康的とされる体脂肪率は男性10~19.9%、女性では20~29.9%とされており、これより上は体脂肪率が高めということになります。

また、健康診断などでは肥満の判定基準として体格指数(BMI)が用いられ、やせ・普通・肥満の評価がされることが多いのですが、BMI値がやせの域にあっても体脂肪率が多ければ隠れ肥満とみなされてしまいます。

普段体重ばかりを気にしている人はこの隠れ肥満になりやすいので、気をつけなければなりません。

体脂肪率の測定方法について

体脂肪率

今は、体脂肪率が簡単に測定できる機能が付いた体重計が主流になっていきており、家庭でも簡単に健康管理ができるようになりました。

脂肪組織は電気抵抗が高いということを利用し、体内に弱い電流を流して体脂肪の量を推定する仕組みとなっており、インピーダンス法といいます。
しかし、この測定方法は体内の水分量に左右されることが多いのが難点で、時間帯による差や女性においては生理前のホルモンバランスの関係で体脂肪率が変動することがあります。

体脂肪率を正しく測るためには?

日内変動があり、体の状態によっても大きく変化する体脂肪率は、できるだけ同じ条件で測定することが理想的です。

体脂肪率を正しく測るためのポイントを以下にまとめました。

  • 起床時や食後すぐは避け、夕方の食事をする前に測定する
  • 体が濡れた状態では正確に測れないので、入浴後や運動をして汗をかいているときの測定は避ける
  • できるだけ服を身に付けず、下着か裸に近い状態で測定する

まとめ

最近は体脂肪率だけではなく、筋肉量や内臓脂肪・皮下脂肪など、さらに詳しく調べることができる家庭用の体組成計も多くみられるようになってきました。

健康管理をするためには、まずは自分の体の状態をよく知ることが大切です。体脂肪計は私たちの健康づくりを助けてくれる便利なアイテムですので是非活用してみましょう。