離乳食は、赤ちゃんが将来的に食生活を自立していくための、とても大切な第一歩です。段階を踏んで、少しずつ固さや大きさ、食材を変化させていき、1年ほどかけて食べる楽しさや味・食感を覚えていきます。離乳食は、赤ちゃんの体の成長はもちろん、身体機能の発達、情緒や良い生活習慣を築くためにも、重要な役割をしています。正しい離乳食の進め方を知り、赤ちゃんの発達に合わせながら、焦らずゆっくりと進めていきましょう。
離乳食初期(ゴックン期) 5〜6ヶ月
調理形態
ヨーグルト状の、なめらかにすりつぶした状態。つぶし粥から始め、すりつぶした野菜も与え、慣れてきたら豆腐や白身魚のペースト状のものを食べさせます。
頻度・量の目安
子供の様子を見ながら、1日1回、1さじを目安にあげていきます。基本の母乳やミルクは、欲しがるだけあげても構いません。
離乳食中期(モグモグ期) 7〜8ヶ月
調理形態
豆腐程度の、舌で潰せる固さが目安です。ペースト状の食事からステップアップさせ、みじん切りの大きさを調整して段階を上げていきましょう。
野菜:細かいみじん切りか粗く潰す
魚・肉:茹でた後、細かくほぐす
頻度・量の目安
1日2回で、食事のリズムを作っていきます。色々な味や食材を使用し、食の経験を増やしてあげましょう。食事の量が増えると、母乳やミルクの量は減っていきますが、欲しがる分だけ飲ませてあげて構いません。
お粥 | 野菜・果物 | たんぱく質 | |
量 | 50〜80g | 20〜30g | 魚または肉 10〜15g 豆腐 30〜40g 卵黄1〜全卵1/3個 乳製品 50〜70g |
離乳食後期(カミカミ期) 9〜11ヶ月

調理形態
バナナ程度の歯茎で潰せる固さが目安です。手づかみで食べようとする子もいるので、小さく丸めたご飯やおかずもオススメです。離乳食の進み具合に個人差が出てくる頃なので、遅くても焦らず、ペースを合わせてあげましょう。
野菜:5〜8mm角
魚・肉:5〜8mm角
頻度・量の目安
家族と一緒に食事をし、「食事は楽しいもの」という経験を積んでいきます。1日3回の食事をし、リズムを整えてあげましょう。
お粥・軟飯 | 野菜・果物 | たんぱく質 | |
量 | 全粥90g
〜軟飯80g |
30〜40g | 魚または肉 15g 豆腐 45g 全卵1/2個 乳製品 80g |
離乳食完了期(パクパク期) 1〜1歳半
調理形態
肉団子程度の、歯茎で潰せる固さ、大きさにしてあげましょう。このころは、大人の食事から分けられるものが増えてきます。手づかみで食べられるよう、食事を工夫しましょう。
野菜:1cm角
魚・肉:一口大
頻度・量の目安
卒乳をした赤ちゃんは、1日3回食でも食事の間隔が空いてしまうので、時間と量を決めておやつを与えても良いでしょう。
軟飯・ご飯 | 野菜・果物 | たんぱく質 | |
量 | 軟飯90g
〜ご飯80g |
40〜50g | 魚または肉 15〜20g 豆腐 50〜55g 全卵1/2〜2/3個 乳製品 100g |
まとめ
上記はあくまでも目安であり、実際は個人差があります。食欲や成長・発達の状態に合わせて、食事の量や固さを調整しましょう。成長の目安は、成長曲線を使用し、カーブに沿っているかどうか確認します。発達に関して不安がある時は、検診の時に尋ねたり、住んでいる地域の育児相談を利用しましょう。
離乳食は成長や発達のためだけではなく、心の発達や、生活リズムを整える上でも重要なものです。家族と一緒に食べることの楽しさを経験させ、良好な食習慣を築けるようにサポートしてあげましょう。