「外食」というと、栄養が偏りがちで高カロリー、明らかに不健康といったイメージがあるようです。しかし、生活は多様化しており調理をする時間が取れない人も少なくありません。

また、そもそも料理の仕方が分からないという独居の高齢者も少なくありません。外食で健康的な食生活を送ることは難しいのでしょうか?

目次

外食は不健康?

「外食ばかりなので太ってしまう」という声をよく聞きます。
確かに外食というと、野菜のおかずが少なく、栄養が偏っている食事といった印象があり、「外食はいけないこと」と考える人も多いようです。

しかし、外食はお店を選ぶことができますし、店を決めて入った後もさらにメニューを選ぶことができます。こう考えると、メニューは豊富ですし、好みの問題があるにせよ、味のよいものを食べることができます

また、自宅で調理する場合には、食材が余ってしまったり、冷蔵庫や冷凍庫で限界まで保存してから食べたりすることも少なくないですが、外食であれば食材が余ることもありませんし、人気店を選べば食材の回転率もよいため新鮮な食材で作られたものを食べることができます

多忙を極める現代人にとっては完全に外食なしでの生活は考えられないものとなっていると言ってもよいでしょう。それでは、外食をする際に、栄養のバランスのとれた食事を摂るためには、どのようなことに注意すればよいのでしょうか?

外食でメニューを選ぶときのルール

外食でメニューを選ぶときのルールは1つだけ「定食スタイル」にすること。これだけです。

自宅で用意する際にはたくさんの料理を作るのは煩雑でたいへんですし、外食ではたくさんの種類の食材が含まれる料理を食べたいところ。複数の料理が出てくる「定食スタイル」が適しているのです。

定食スタイルと言っても、必ずしも「定食」を頼む必要はありません
気をつけなければならないのは、

  • 主食(ご飯、パン、麺など)
  • 主菜(肉、魚、卵、豆腐などをメイン食材に使った料理)
  • 副菜(野菜、海藻、きのこなどを使った料理)

3つがそろっていることを確認すること。この3つは皿ごとに分かれている必要はなく、例えば、牛丼であれば「ご飯(主食)」と「牛肉(主菜)」とカウントして構いません。

ただし牛丼の場合、主食と主菜の要素はありますが、副菜の要素がありません。そのため、牛丼を単品で頼んでも栄養バランスが悪いということが分かります。副菜の要素を持つ「サラダ」や「煮物」などのサイドメニューを1品追加するといった要領です。

これで栄養素のバランスは整いました。このくらいラフなやり方で十分ですから、外食の際には気をつけてみてください。

なお、カロリー等は店ごとに違いますが、大雑把にでも知りたい場合は、「東京都福祉保健局「東京健康ステーション」おもな外食の栄養価」などを活用してください。

外食チェーン店でのメニューの選び方

ファーストフード店

ファーストフード店

ハンバーガーは「バンズ(主食)」と「パテ(主菜)」の要素がありますので、あとは副菜をサイドメニューからポテト…といいたいところですが、ポテトは炭水化物のため主食の仲間。サラダをチョイスしてください。ドリンクはコーラではなくお茶かミルクを。

居酒屋

「サラダ(副菜)」を頼むことを忘れずに。肉、魚などの主菜はその店の得意なもので構いません。最後に焼きおにぎり1個弱くらいを食べると、栄養バランスは整います。お酒が入って気が大きくなっています。食べた量を忘れやすいのも居酒屋の特徴です。気をつけましょう。

寿司店

寿司は「シャリ(主食)」と「ネタ(主菜)」がありますので、副菜が足りません。サラダか煮物、おひたしなどの野菜を使ったメニューがあればぜひ注文しましょう

そば屋、うどん屋など

単品の麺類のみを扱っていることが多いので、トッピングの具材で栄養バランスをとるように心がけます。「麺類(主食)」はありますので、主菜となる肉・魚・卵といった動物性の食材と、副菜となる野菜系の食材がトッピングできるようなメニューを選びます。

 

以上のように、ゲーム感覚で「主食」「主菜」「副菜」があるかチェックするだけで、外食は栄養価の高いものに変わります。ぜひ、やってみて下さい。