紫外線日焼けの原因になりますし、長年浴び続けることで皮膚がんのリスクを高めてしまいます。
積極的に対策したいものですが、どのような状況で特に紫外線量が多くなってくるのでしょうか?
この記事では紫外線の多くなる場所や時間、曇りのときの紫外線の量についてQ&A形式で学んでいきましょう。

目次

そもそも紫外線とは?

紫外線は太陽からの日射のひとつで、UVA(紫外線A波)、UVB(紫外線B波)、UVC(紫外線C波)の3つの種類があります。

そのうちUVCは地上には届きません
UVBの大部分はオゾン層で吸収されますがエネルギーが強く、シミや皮膚がんの原因になるほか、日焼けなど人体に急激な変化を起こします。
UVAはUVBに比べるとエネルギーが弱く日焼けには繋がりにくいですが、オゾン層を通り抜けやすく、雲や窓ガラスも通り抜けます。UVBの20倍以上も地上に降り注いでいるとされ、肌の奥まで届いてシミしわの発生に影響するといわれています。

紫外線量が一番多いのは何月?

気象庁によると、紫外線の量が1年間で番多くなる月は夏至前後の7~8です。

ただし、気象庁で観測している紫外線は主に日焼けの原因となるエネルギーの強いUVBです。
じわじわと肌の老化を進めるUVAは5月に紫外線量が最も多いといわれ、冬でも5月の紫外線量の7割ほどになる時期もあるため年間を通して紫外線対策は重要です。UVAは雲やガラスも通り抜けやすいので、曇っている日や室内での対策も必要です。

紫外線量が多い時間はいつ?

1日のうちで紫外線量が最も多くなる時間はお昼の12ごろです。

地上に届く紫外線の量は太陽高度オゾンの量などによって異なります。天気が晴れで、オゾンの量の条件が一定であれば、紫外線量は太陽高度の最も高い正午ごろに最大となります。

紫外線量が多い場所はどこ?

日本の地域別の紫外線の強さ

日本国内ではに行くほど紫外線量が多くなります。

世界共通の指標である紫外線の強さを示すUVインデックスの地域ごとのデータを比べてみると、UVインデックスが最も高値となる7月お昼12時のUVインデックスの値は、札幌8.6、つくば10.2、那覇12.2(13時:12.3)で、南の地域ほど高くなります。

1年間でみると那覇では札幌の2倍多く紫外線を受けます。

札幌 つくば 那覇
8.6 10.2 12.2

↑月最大UVインデックスの平均値

出典:国土交通省 気象庁 月最大UVインデックス(観測値)の時別累年平均値グラフより作成

標高が高くなると紫外線は強くなる

また、標高が1000m高くなるごとに、紫外線は約10%強くなります(気象庁より)。
とくに山頂で大気が済んでいる場合は紫外線が強くなります。本州中部であっても標高の高い地域は同じ地域の標高の低い地域よりもUVインデックス値が高値を示します。

雪や砂浜の上では紫外線は強くなる

人が浴びる紫外線は、空から地上に届く紫外線だけでなく、地面から反射する紫外線もあります。
アスファルトや土・草地の反射率は10%以下ですが、水面では20砂浜では25雪面では80気象庁より)となります。雪面では、反射して地面から浴びる身体や顔への紫外線対策も必要となります。

曇りのときは、紫外線は少なくなる?

紫外線の量は快晴最も多く、晴れ(快晴とほぼ同じ)>うす曇り(快晴時の約80~90%)>曇り(約60%)>雨(約30%)となります(気象庁より)。

しかし、雲間から太陽がのぞいているときには雲の状態によって散乱された紫外線が地上に届き、快晴のとき以上にUVインデックスが高くなる場合もあります。

まとめ

紫外線は人が浴びるとビタミンDがつくられる良い点もありますが、日焼けの原因や長年浴び続けることで皮膚がんのリスクを高めるデメリットもあります。紫外線の量は夏の正午ごろに最も多くなり、の地域やの上、の上では紫外線の値が強くなりがちです。

適度な日光浴は必要ですが、長時間の外出時や夏のお昼での活動時には帽子やサングラス、衣服、日焼け止めなどで紫外線対策を行いましょう。曇りのときでも紫外線は降り注いでいるので油断は禁物です。