「日差しを浴びるとかゆくなる」という方はいませんか?もしかすると、物理的アレルギーかもしれません。多くの人は日光や冷気といった刺激にさらされても、体に異変は生じません。しかし、これらの刺激がアレルギー反応を起こす場合があるのです。今回は物理的アレルギーの種類や原因、症状、治療法について紹介します。

目次

物理的アレルギーとは?

人は日頃から様々な刺激にさらされています。例えば、冷気や熱、日光などです。これらの刺激を物理的刺激と呼びます。

通常であれば、こられの刺激を受けたからといって、体に特別な異常を生じることはありません。しかし、特定の物理的刺激に対して、かゆみや蕁麻疹(じんましん)といったアレルギー反応を生じる場合があります。

このような、状態を物理的アレルギーと呼び、検査や治療の対象となります。他のアレルギーを持っている場合は、物理的刺激によりアレルギー反応が強くなる場合もあります。

物理的アレルギーの種類とは

物理的アレルギーを生じる刺激には次のようなものがあります。

  • 圧迫
  • 摩擦
  • 日光(紫外線アレルギー、光線過敏症)
  • 冷気、熱(寒暖差アレルギー
  • 汗(コリン性蕁麻疹)

など

以上のように、物理的アレルギーには様々な種類があり、アレルギーの原因となる刺激によって種類が異なるのです。

物理的アレルギーの原因は?

物理的アレルギーが生じる原因は、はっきりと分かっていません。

一般的なアレルギーの原因は、体へ異物が侵入するのを防ぐ免疫のはたらきによるものです。

免疫は、通常は人体に有害な刺激から体を守ってくれていますが、ある特定の刺激に過剰に反応してしまうことがあります。それがアレルギー反応を引き起こしてしまうと考えられています。

一説には、物理的刺激により皮膚のタンパク質が変化してしまい、免疫系が過剰に反応してしまうことが、物理的アレルギーの原因ではないかとされています。

物理的アレルギーでみられる症状とは?

物理的アレルギーでみられる主な症状は、かゆみや蕁麻疹、腫れなどです。アレルギーの原因となる物理的刺激にさらされて、数分程度でこれらの症状が現れます。

刺激にさらされた部分のみ症状が出る場合もありますし、アレルギーの種類により全身に症状がみられる場合もあります。

全身にアレルギー反応が現れる場合として、アナフィラキシー反応が生じることがあります。アナフィラキシー反応は症状が急激に発症して、全身にかゆみや蕁麻疹などの皮膚の症状が現れます。また、皮膚の症状以外にも、喘息や呼吸困難、意識の障害が見られます。

物理的アレルギーの治療法について

物理的アレルギーの基本的な治療法は、物理的アレルギーの原因となっている刺激を避けることです。

わかりやすい例としては、日光によるアレルギーの対処法に、日焼け止めクリームを使用するというものです。

また、アレルギーに対して使用される抗ヒスタミン薬を服用することで、かゆみなどの症状を和らげることもあります。

まとめ

普段、誰もがさらされる可能性がある刺激でアレルギー反応が生じることは、日常生活をとても不便なものにしてしまいます。特別なことをしてもないのに、アレルギー反応がみられるような場合は、我慢せずに早めに皮膚科を受診しましょう。