最近は禁煙外来などが病院に設置されるなど、禁煙に対する関心が高まっていることが伺えます。タバコは肺がんなどをはじめ、様々な病気のリスクを高めるものとして知られています。
その原因の一つとして、タバコの依存性があります。依存性があるがゆえに、少し体に悪いタバコの物質が体で悪さをするようになります。
依存性がタバコにあることを知っている人は多いと思いますが、依存、いわゆる中毒について詳しくご存知の方は多くないはずです。そこで今回は、タバコの中毒症状についてご紹介します。
タバコ中毒はなぜ起こるのか
タバコを吸っている人は、タバコが自分の身体に害を与えていることがわかっていても、気が付いたらタバコを吸っていることがあります。これはタバコに対してタバコを吸わずにいられない、という中毒状態になってしまっているからです。
現在、禁煙外来という診療科ができるほど、このタバコ中毒は喫煙者にとって深刻な問題となっています。この中毒を引き起こす原因はいったい何なのかご存知でしょうか。それはタバコに含まれるニコチンです。ニコチンは麻薬や覚醒剤、アルコールなどと同じ依存性の物質です。
このニコチンが血管内に入ると、脳へ到達し、最終的にはドパミンという興奮物質を大量に放出します。この現象により、喫煙者は満足感を得ることがありますが、タバコを吸い続けるとニコチンへの依存度が増していきます。こうしてタバコを常習的に吸っている人は、タバコを吸わずにはいられない、タバコ中毒の状態になってしまいます。
タバコ中毒で起こる症状
タバコ中毒になっている人が一度禁煙を始めると、イライラしたり、集中できなかったりするなどといったニコチン切れの症状が、一般の喫煙者よりも強く現れます。さらに、タバコにどのくらい中毒状態でいるかによって、この症状の強さは大きくなります。
他にも、落ち着かない、気分が落ち込む、さらには欲求不満や怒りのいずれかを感じるなど多彩な症状が生じます。しかし、これらの症状は、禁煙し始めは強く現れますが、次第に治まっていきます。つまり、禁煙する最初の段階を乗り越えれば禁煙できる可能性が高くなるということになります。
ニコチン中毒は治る！？
ニコチン中毒を治したいと思っても、自分の力ではなかなかタバコを辞めることができず、結局吸ってしまうということがあります。その原因はニコチンの依存性が非常に高いからです。そのため最近は、禁煙外来を設けている病院やクリニックが増えてきました。
ここからも、ニコチンは非常に依存性が強いため、ニコチン中毒者が禁煙することは非常に困難なことが多いとわかります。そして禁煙外来で使用される薬物には、チャンピックスという内服薬、そのほかニコチンパッチやニコチンガムなどがあり、これら薬物は最低限のニコチンを補充することで、徐々に禁煙に近づける目的で使われます。
自分で禁煙することに自信がない方は、医師・看護師の力を借りて、これら禁煙治療を行ってみてください。
まとめ
いかがでしたか。言葉で言うのは簡単ですが、実際に長期間禁煙するのはかなり大変ですよね。例えば「子供の健康のため」など、何か他人のためになる目的を持てば、意思を強く持てるかもしれませんよ。