ギリギリ、ギリギリ、歯ぎしりのひどい人の近くで寝ていると気になりますよね。でも皆さん知ってますか?音のならない歯ぎしりがあります。歯ぎしりは多くの人がしているにも関わらず自覚が無いことがほとんどです。たかが歯ぎしりと思っている人も多いようですが、歯ぎしりが引き起こす悪影響も数多くあります。今日は意外と知らない歯ぎしりの種類と歯ぎしりをすることで起こる悪影響について解説します。

目次

歯ぎしりにも種類がある!?

歯ぎしりのことを専門用語でブラキシズムといいます。ブラキシズムが起こるメカニズムはまだ十分に解明されていません。現在では2つの理由が考えられています。咬み合わせの異常によるものと、日常生活のストレスの発散運動として起こるものです。

ブラキシズムは睡眠時に起こるブラキシズムと覚醒時(目を覚ましている時)に起こるブラキシズムに分けられます。さらにタイプ別に分けるとグライディング、タッピング、クレンチングの3つとこれらが合わさった混合型の4つのタイプがあります。

グライディング

最も気が付きやすい歯ぎしりで、皆さんが考える歯ぎしりです。歯を左右にこすり合わせることでギリギリと音がなりますが、音が聞こえない場合もあります。

タッピング

あまり多いタイプではありませんが、カチカチと上の歯と下の歯を咬み合わせる運動を行う歯ぎしりのことをいいます。

クレンチング

上の歯と下の歯をぎゅっと噛みしめている状態で、音もしないため気づかれることが少ない歯ぎしりです。

歯ぎしりをしているとどうなるの?

歯ぎしりは日常のストレスの発散運動の役割をしているともいわれていますので、歯ぎしりをしていても軽度であれば問題ありません。でもひどくなると様々な悪影響を及ぼします。下に歯ぎしりをすることで起こる悪影響をまとめてみました。

  • 歯がすり減る
  • 詰め物がよく外れる
  • 歯がしみる
  • 顎がカクカク鳴る
  • 顎が痛い
  • 歯が折れる
  • 肩こり
  • 頭痛
    など

もしかしたらあなたも歯ぎしりしてるかも?

それでは皆さんが歯ぎしりをしているかどうか、チェックしてみましょう。

まず、明るい部屋の鏡で自分の口の中を見てください。口を開いて上の歯と下の歯のちょうど真ん中の頬に白い線が見える人はいませんか?または自分の舌の横側に白い線が見えたり凸凹していたりしませんか?さらに下の歯の舌側の歯ぐきがぼこぼこと膨らんでいませんか?このような方はクレンチングがあるかもしれません。

今度は歯を見てください。歯の噛む面がすり減っていたり、歯の付け根が削れたようになっていたり、虫歯もなさそうなのに歯がしみたりしていませんか?このような方はグライディングをしている可能性があります。

その他にもエラが張っている方やストレスの多い方、朝起きたときに口の周囲にこわばりがある、顎の関節に音が鳴るなどの方も歯ぎしりの可能性があります。ご家族や友人に指摘されたことのある方は間違いなく歯ぎしりがあるでしょう。また、起きているときでも緊張したときや集中しているときにクレンチングを行っている方がいますので注意が必要です。

最後に

日常のストレスの発散運動として軽度の歯ぎしりは大きな問題にはなりませんが、ひどくなってくると歯の喪失や体の不調和を引き起こします。自分も歯ぎしりをしているかもと思った方は歯科医院への受診をお勧めします。