審美歯科と聞いてどんな仕上がりのお顔をみなさまは期待するのでしょう。

例えばとても有名な元野球選手は、「便器のように白くしたい。」という注文をし、日に焼けた黒いお顔に真っ白い歯という彼独特の審美観を達成しました。フランス人形のようになりたいというタレントさんもやはり限りなく白い歯をご希望なさっているようです。昨今は白くすることが審美法と思われているかもしれませんね。

目次

歯を白くするための2つの方法

では、歯を白くするにはどのような方法があるのでしょう。

ホワイトニング

一つはホワイトニングという歯の漂白法です。これは現在あるご自身の歯に過酸化水素などを含むホワイトニング剤で漂白し色を白くするものです。

歯を削らないというメリットはありますが、歯の質により白くなり具合には差があります。歯を削らない代わりに歯の形や歯並びは変わりません。

セラミックス

もう一つはセラミックスなどによるクラウン・ブリッジ法です。これは、歯の上にセラミックスやジルコニア、レジンなどを素材とした技工歯を被せたり、張り合わせたりする方法です。

被せるスペースが必要なので、歯を削る必要があります。健康な歯の場合は削ることがデメリットでもあります。しかし、色をコントロールし、歯の形や並びも調整できます。

個性を生かせる治療法

審美歯科2

また、限りなく白い歯を求める一方、歯やお口に色々なトラブルを抱えたものの正常な方向に治し、できるだけ自然なお口元の再現をお求めになる方や、以前に付けた歯が不自然であることが気になり、より自然な感じに治してほしいという方もいらっしゃいます。

それぞれのご希望があり、とても個性を生かせる治療法です。欧米では今の日本以上に歯や歯並びが表情の一部として重要と考えられているようです。

ハル・ベリーの口元は白い歯が綺麗に見えてとても魅力的です。彼女の歯は白くシンメトリック(左右対称)ですね。

ジュリア・ロバーツは真っ白ではない自然な歯の色ですが、口角からは臼歯まで見渡せるとても美しい歯並び、そして歯茎が調和しています。美しい口元ですね。

マドンナは以前かなり目立つ隙間を門歯の正中に残していました。とても個性的でした。

サラ・ジェシカ・パーカーは上顎門歯から犬歯にかけてかなり急なカーブを描いているように見えますね。白い肌ととてもマッチしています。

この様に女優さんもそれぞれの審美観にて審美的なお口元と表情を持っています。きっとあなたもこうなりたい、こうなったらいいなぁ、というご希望をお持ちかと存じます。

審美歯科法で注意すべき点とは?

しかし、スマイルラインにはある程度の方程式があります。美しいスマイルラインには下唇の上縁に沿って平行な上顎前歯の切縁(歯の先端)のラインを作ることが重要です。サラ・ジェシカ・パーカーや優香さんは、前歯が大きいですがこのルールを逸脱していないので、バランスのとれた個性的なスマイルラインなのです。

また、肌の色と歯の色の調和もあります。少し黄色がかった私たちの多くは白過ぎる歯ですと人工的になります。それぞれの審美観ではあるのですが、よりマッチするであろう歯並びや審美・美容歯科に関しては私たちのアドバイスもぜひ参考になさってくださいませ。

歯の治療は不可逆的です。一度色を変えたり、削ったりした後は元には戻せません。ご自身の目標を明確に持ち合わせ、よく考慮し、どの選択肢を選択するかを決定してから審美歯科治療にお臨みください。後悔のない思い通りの仕上がりを目指してくださいね。

最後に

最後に私の患者さまの女優さんがおっしゃられていたことをお伝えいたしますね。

「もちろんアンチエイジングや身だしなみに気を遣わなくてはダメよ。でもね、作り過ぎるといけないの。自然に美しいという風にしなければ愛される美しさは出てこないのよ。」と、とてもきれいな姿勢でお話しくださいました。参考になさってくださいませ。