他の肉類に比べると、使用頻度は少なめですが、焼肉屋さんに行くとよく見かける羊肉。
ジンギスカンと聞くとピンとくる人も多いかも知れませんね。
羊肉は、数年前にはダイエットに良いと話題になり、国内でも大ブームとなりました。そのブームによって、羊肉の高い栄養価や、ダイエット効果が広く知られるようになり、特に女性には今でも根強く人気です。
それでは、羊肉が持つ栄養成分や、その効果について詳しく見ていきましょう。
羊肉ってどんな食品?
羊肉は、食品成分表では「綿羊(めんよう)」と表記されています。成長年齢によって肉質に差があるので、生後1年以上のものをマトン、1年未満のものをラムと区別します。
マトンの肉質は固く、ラムは柔らかめです。脂身の部分に独特の風味があるので、嫌いな場合は取り除いて食べることをオススメします。
ほとんどがオーストラリアやニュージーランドから輸入されており、独特の風味は羊の年齢が高くなるほど強くなる傾向にあります。
調理法はジンギスカンが一般的ですが、ステーキや煮込み料理として食べる方法もあります。
羊肉100gあたりの食品成分
マトン(もも) | ラム(もも) | |
エネルギー(kcal) | 224 | 198 |
たんぱく質(g) | 18.8 | 20.0 |
脂質(g) | 15.3 | 12.0 |
カリウム(mg) | 230 | 340 |
鉄(mg) | 2.5 | 2.0 |
亜鉛(mg) | 3.4 | 3.1 |
銅(mg) | 0.13 | 0.10 |
ビタミンB1(mg) | 0.14 | 0.18 |
ビタミンB2(mg) | 0.33 | 0.27 |
ナイアシン(mg) | 4.6 | 6.9 |
出典:日本食品標準成分表を元にいしゃまち編集部が作成
羊肉に含まれる、女性に嬉しい成分とは?
カルニチン
羊肉の特徴は、何といってもカルニチン。カルニチンは、たんぱく質を構成するアミノ酸の一種で、体脂肪の燃焼を促すことから、ダイエットに役立つといわれています。
ただ、コレステロールを増やす飽和脂肪酸も多く含まれているので、食べ過ぎには気をつけ、風味の点からも、脂身は極力除いて食べる方が良いでしょう。
ビタミン類
羊肉には、代謝を促すビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシンも多く含まれています。エネルギー代謝が活発になるため、疲労回復やスタミナ増強にもつながるといわれています。
ミネラル類
羊肉には、味覚や嗅覚を正常に保つ亜鉛、貧血を防ぐ鉄などのミネラル類も多く含まれています。
羊肉を美味しく効果的に食べるコツとは?

羊肉は、他の肉と比べて、冷めると脂肪が固まりやすいのが特徴です。独特の匂いも出やすくなるため、温かいうちに食べるようにしましょう。
匂いが気になる人は、ハーブやにんにくなど、香りの強い野菜に漬け込んで食べると良いでしょう。にんにくに含まれるアリシンは、ビタミンB1と結びついてより効果を高めます。
筋肉量をアップしたいなら、バナナと一緒に食べるのもオススメです。バナナに含まれるビタミンB6が、筋肉のもととなる羊肉のたんぱく質の代謝を促進し、運動による筋肉量のアップが期待できます。
まとめ
羊肉は、脂肪燃焼を促すカルニチンが多く含まれています。ダイエット中の人や、健康が気になる人にはぴったりの食材と言えます。それだけではなく、不足しやすいビタミンやミネラルなどの微量栄養素がしっかり補給できるというのも嬉しいポイントですね。
ダイエット中は、カロリーの摂りすぎを避けて、動物性食品の摂取が控えがちになる傾向があります。たんぱく質は、食事誘発性熱産生(食事によるエネルギー消費)が最も高く、摂るだけで体を温める効果があるので、ダイエット中なら、安心して食べることができる羊肉がオススメですよ。