野菜や果物をはじめ、さまざまな食品に含まれているビタミンですが、そのビタミンには水溶性と脂溶性があるということをご存知でしょうか?
それぞれの特徴を知っておくことで、より健康への効果を高めることができます。

この記事では、水溶性ビタミンと脂溶性ビタミンの特徴や違いについてまとめ、それぞれどのようなビタミンがあるのか解説していきます。

目次

水溶性ビタミンってどんなもの?

水溶性ビタミンは、その文字通り水に溶ける性質を持っています。体の中の水分といえば血液ですよね。水溶性ビタミンは血液に溶け込み、体の中のさまざまな代謝に関与する酵素の働きをサポートしています。

栄養素は摂りすぎも良くないとよく言われますが、水溶性ビタミンは余分なものは尿から排泄されるという特徴があります。摂り過ぎても必要以上に吸収されることがないので、ほとんど過剰症の心配はありません。言い換えると、水溶性ビタミンを多く摂ってもあまり意味がないともいえます。

<水溶性ビタミンの種類>

ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチン、ビタミンC

脂溶性ビタミンってどんなもの?

脂溶性ビタミンは、水に溶けず油に溶けるという性質があります。そのため、体の中では脂肪組織や肝臓に存在し、体の機能を正常に保つという働きをしています。

水溶性ビタミンと大きく異なるのは、過剰症を起こすことがあるという点です。尿に溶けて排出されることができないので、摂りすぎると体内に蓄積されていき、さまざまな過剰症を起こします。

<脂溶性ビタミンの種類>

ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK

各ビタミンの呼び方

ビタミンにはさまざまな呼び方があり、生化学命名法委員会(IUPAC-IUBによって常用名が決められています。薬やサプリメントではこの常用名が使用されることがあったり、インターネットや参考書などで書かれ方が異なったりすることもあります。

ビタミン◯という呼び方の他にも、いろいろな呼び方もあるということを覚えておきましょう。

水溶性ビタミン

ビタミンの種類 常用名
ビタミンB1 チアミン
ビタミンB2 リボフラビン
ナイアシン ニコチン酸、ニコチンアミド
葉酸 葉酸、プテロイルグルタミン酸
パントテン酸 パントテン酸
ビタミンB6 ピリドキシン、ピリドキサル、ピリドキサミン
ビタミンB12 シアノコバラミン、ヒドロキソコバラミン
ビオチン ビオチン
ビタミンC アスコルビン酸

脂溶性ビタミン

ビタミンの種類 常用名
ビタミンA レチノール、レチナール、レチノイン酸
ビタミンD エルゴカルシフェロール、コレカルシフェロール
ビタミンE トコフェロール、トコトリエノール
ビタミンK フィロキノン、メナキノン、メナジオン

参照:「健康食品」の安全性・有効性情報 ビタミンについてを元にいしゃまち編集部が作成

同じビタミンでも、違う名称で書かれていると誤解や混乱を招いてしまうことがあります。違う呼び方もあるということを知っておけば、いざというときに役に立つかも知れませんね。

まとめ

ビタミンはほとんどが体内で作ることができないため、食品から摂取する必要があります。

現在は水溶性ビタミン9種類脂溶性ビタミン4種類の、合わせて13種類が確認されており、体に蓄積されるか、排出されるかというところで大きな違いがあるようです。

それぞれのビタミンがどちらに属するのかを知り、正しいとり入れ方をしていきましょう。