ネイルアートなどのネイルサービスを行う店舗は年々増加しており、ネイルアートを楽しむ方が増えています。ネイルアートには、スカルプチュアやジェルネイルなど様々な技法があり、近年主流になっているのがジェルネイルです。

ジェルネイルは、扱い方によっては自爪へのダメージが心配される場合があり、病院での治療が必要になることもあります。ここでは、ジェルネイルによる爪のトラブルや、 ジェルネイルをする際の注意点などについてお話ししたいと思います。

目次

ジェルネイルとは

ジェルネイルは、ジェル状のアクリル樹脂の一種を自爪の上に置いて、UVライトで硬化させて人工の爪を作る方法です。ネイルチップを自爪に接いでジェルで一体化させる手法(チップオーバーレイ)もあります。以前はスカルプチュアという、アクリル樹脂を使用した人工爪の形成法が主流でしたが、現在はジェルネイルが台頭しています。

スカルプチュアの場合、取り外すにはアセトンという薬品が使用されるのに対し、非溶解性のジェルネイルの場合、グラインダーという機械で削り取ることになります。この削り取る作業を繰り返すうちに自爪も削ってしまい、爪が薄くなることがあります。爪が薄くなることで、割れなど爪のトラブルの原因となる場合があります。

ジェルネイルによるトラブル

ネイルアートは手入れや施術のために、どうしても爪に負担がかかってしまいます

何度も施術を受けることで自爪が薄くなったり、もろくなることがある他、爪だけでなく、皮膚がかぶれたり乾燥することもあります。

特にジェルネイルでは、施術前の消毒が不十分だったり、つけ爪と自爪の間に隙間があったりすると、バクテリアやカビの温床になり、グリーンネイル、爪白癬(爪水虫)などの感染症を起こす場合があります。

爪の色調変化など異常を感じたら放置せずに、施術を受けたサロンでネイルをオフしてもらい、必要時には皮膚科を受診するようにしましょう。

グリーンネイルとは?

緑膿菌という細菌の感染によって、爪が緑色になった状態をグリーンネイルと言います。ジェルネイルの場合、付け爪と自爪の隙間に菌が侵入・繁殖することで起こります。

グリーンネイルという名前ですが、緑色とは限らず、黄緑色や暗緑色、褐色に変色することもあります。

爪白癬とは?

爪白癬は、白癬菌という真菌(カビ)による感染症で、爪が白色に変色したりもろくなったりして、進行すると爪が厚くなっていきます。

 

ともに、ジェルネイルをしていると自爪の色が見えないため、ジェルネイルをオフしたときに初めて気づき、すでに病変が広がっているということも少なくありません。

ジェルネイルで注意するポイント

ジェルネイルはきちんと管理すれば安全に楽しむことができます。下記にジェルネイルの注意点を挙げていますので参考にしてみて下さい。

衛生管理はしっかり

洗浄を行わずに付け爪を接着したり、不衛生なネイル・キットを使用したりすると、菌類に感染する可能性があります。衛生管理はしっかり行いましょう。

また手洗い後や入浴後は爪の周りもしっかり拭いて、乾燥させましょう。湿った環境は細菌・真菌が増殖しやすくなります。水仕事の多い人は、ジェルネイルは避けた方がいいでしょう。

時々は爪を休ませる

サロンでジェルネイルを装着した場合、約2~3週間後を目安にメンテナンスが必要になるので行くようにしましょう。つけっぱなしで何カ月も過ごすことは避け、爪が薄くなってきたと感じたら、再生するまで爪を休ませることも必要です。

甘皮の切り過ぎ、押し上げすぎも、感染症の原因となりますので注意しましょう。

ネイルがはがれた時、ネイルを外す時にはサロンへ

ジェルネイルの一部が浮いた場合や外れた場合は、自分でグルーなどを使って接着することはせず、すぐに施術を受けたサロンに行きましょう。
自爪との隙間が拡大したままでいると、グリーンネイルのリスクも増えます。

また、ジェルネイルをオフする際はセルフではなく、サロンでオフしてもらうようにしましょう。爪切りでカットするのも、トラブルの原因になります。

サロン選びは慎重に

ネイルサロンで施術を受ける場合には、一定水準の知識や技術の取得を認定する、日本ネイリスト協会などの資格認定を受けているサロンやネイリストを選ぶと無難です。

まとめ

ネイルアートは、化学物質が多量に含まれる用材を使ったり、自爪を削ったりするため、どうしても爪への負担が心配されます。

施術の仕方や、用材やキットなどの管理が不十分な場合には、グリーンネイルなどの感染症や化学やけど、かぶれなどの危険性もあります。セルフで行う場合には、十分注意し、サロン選びも注意しましょう。

異常を感じたらすぐにサロンでネイルをオフしてもらい、皮膚科を受診することが大切です。