これといった原因がないのに続く体調不良、もしかして自律神経失調症ではないですか?

自律神経失調症は、きちんと病院を受診し治療を行うことで身体症状が改善されることがあります。

ここではそんな自律神経失調症の主な治療方法について、紹介したいと思います。

目次

自律神経失調症とは?

自律神経失調症とは、過度な精神的ストレスや生活習慣の乱れ、ホルモンバランスの影響などから自律神経のバランスを崩し、様々な不調を引き起こすことをいいます。

症状やその程度は人それぞれですが、その人に合った治療法を見つけることで症状を軽減・改善することができます。

自律神経失調症はセルフケアで改善できる

繰り返しになりますが、自律神経失調症の原因の多くはストレスや生活習慣の乱れです。

つまり、これらの原因を取り除くことで、悩ましい症状が少しずつ改善していくことがあります。

生活習慣の見直し

不規則な食事や睡眠不足は、自律神経のバランスを崩す原因となってしまいます。そのため、生活習慣を見直して、規則正しい生活リズムを作っていくことが大切です。

早寝早起きをする、バランスのとれた食事を1日3回摂る、適切な睡眠時間を確保する、適度な休養や運動の時間を設けるなど、ライフスタイルの見直しを行いましょう。夜型の生活になってしまっている人は、早寝早起きを心がけて、少しずつでも生活リズムを正常に戻すようにしてください。

ストレスを解消

自律神経失調症を改善していく上では、ストレスをなくすことも大切です。

ストレスを解消する方法は人によって異なりますが、散歩や体操、入浴、音楽鑑賞、趣味の時間を持つことなどが有効とされています。

家族や友人と気分転換の時間を持ったり、身体を動かしたりするのも良いでしょう。心が充実し、楽しいと思える時間を過ごすことが、ストレスの解消に繋がります。

医師への相談も有効

自律神経失調症では様々な症状が生じるため、まずは心身を全体的に診てもらえるかかりつけ医に相談すると良いでしょう。

頭痛や胃もたれ、腹痛や不眠などの身体的な不調がある場合は、その症状の緩和を図る対症療法を行います。自律神経失調症そのものを治すのではなく、苦痛となる症状を和らげることで、少しでも日々の生活を快適にするのが目的の治療です。

また、ストレスや不安などが強い場合、抗不安薬抗うつ薬などといった薬を用いて治療することがあります。このほか、様々な精神療法を併用することもあり、こういった場合は精神科医の指導が必要になります。

他の病気が見つかることも

不眠、動悸、倦怠感…自律神経失調症で起こる症状は?原因はストレス?」でも説明していますが、自律神経失調症と思われる症状で受診した場合でも、まずは症状に応じた検査を行います。そして、ほかの病気が原因になっていないかを確認します。このように、ほかの病気の可能性を潰していく診断方法を除外診断といいます。

たとえば、自律神経失調症でしばしば見られる倦怠感は、がんを含め非常に様々な疾患で起こりうる症状です。また、動悸は甲状腺機能異常、口の渇きは糖尿病などでも見られます。精神的な症状が強い場合、うつ病と診断されることもあります。自律神経のバランスが崩れたことで生じる症状はどれも、別の病気でも起こり得るものなのです。

もしも病気や異常が見つかった場合、自律神経失調症ではなく、その病気の治療を行います。大きな病気の早期発見に繋がることもあるので、心配な症状があれば医師に相談することをおすすめします。

自律神経失調症は「治せる病気」

ストレスが原因になる自律神経失調症は、人によっては症状が長引いてしまうことがあります。検査をしても具体的な病気や異常が見つかるわけではないので、周囲からは「気にしすぎ」「怠けているだけ」と言われてしまうことも少なくないようです。

しかしストレスとうまく付き合っていけるようにしたり、生活習慣を正したりすることをはじめ、適切な治療を行っていけば、自律神経失調症は徐々に軽快していきます。まずは信頼できるかかりつけ医を見つけ、自分の症状について色々と相談してみると良いでしょう。

まとめ

自律神経失調症は、長期化してしまったり、症状が何度もぶり返してしまったりすることがあります。そのため、かかりつけ医と二人三脚で治療に取り組んでいくと良いでしょう。

原因となるストレスや生活習慣の乱れを見直すだけでも、自律神経失調症の改善に一歩近づくことができます。

まずはご自身の体調をきちんと把握し、適切な処置を行ってくださいね。