ほくろが急に増えた気がして気になる、顔や身体の気になる場所にほくろがあるので、できれば取ってしまいたい。ほくろは良性のものですが、黒色でほくろと見た目が似ている悪性のものもあります。悪性のものであれば医療機関での治療が必要になります。また、美容目的でもほくろの改善方法があります。今回はほくろの治療方法や日常生活の注意点についてご説明いたします。

目次

どんなほくろに気をつける?

急に増えたり大きくなったりするほくろには、実はほくろではなく、深刻な病気が疑われるものもあります。1年に1回は全身の皮膚のほくろやしみをチェックしましょう。ほくろの大きさや色など4つのポイントを確認します。頭や背中は自分では見えないので家族に見てもらうようにしましょう。

  • ほくろの形が左右対称ではない
  • ほくろの周りがギザギザしている
  • ほくろの色が均一ではなく、濃淡が混じっている
  • ほくろの直径が6ミリ以上ある

特に家族に悪性黒色腫になったことがある人がいれば、自分のほくろの色や形に変化がないかをしっかり調べるようにしましょう。

ほくろの治療にはどんなものがある?

洗面台

美容目的の場合

ほくろが皮膚にあるのが不快な場合や美容上の問題となる場合は、レーザー治療によって改善することができます。ほくろの除去には炭酸ガスレーザーを用いることが多いです。炭酸ガスレーザーをほくろに照射すると照射された部分が高温になり蒸散してなくなります。

悪性の腫瘍だった場合

ほくろではなく、悪性の腫瘍だった場合は、医療機関での治療が必要になります。ほくろと似た悪性の腫瘍には、悪性黒色腫(メラノーマ)基底細胞がんなどがあります。

全身の画像検査

レントゲンCT超音波PET検査などを行って、病気の進み具合を分けて、病気に従った治療を行います。

手術

ほくろではなく、悪性腫瘍であった場合は、手術によって腫瘍を取り去ることが治療の近道とされています。その後、手術で取ったものを病理検査して確実にがん細胞が取り切れているか確かめることもできます。

日常生活では何に気を付ければ良い?

日傘

紫外線を避ける

ほくろの原因はまだはっきりと分かっていませんが、日光の紫外線刺激が影響する可能性があります。また、紫外線刺激は皮膚がんの原因の1つでもあります。

戸外で過ごすときは、紫外線を受けすぎないようにサンスクリーン剤を使ったり、帽子や衣服で肌を覆い露出を控えるようにしましょう。特に色白の人は注意が必要です。

ほくろを触らない

ほくろがあるとつい気になって触ってしまうこともあります。ほくろだと思って、いじったり傷つけたりしていたところ、実は悪性の腫瘍であり、様子が変化してくることもあります。ほくろを触ったり自分で取ろうと傷つけたりしないようにして、できるだけ刺激を与えないようにしましょう。

肌を守るサンスクリーン剤の選び方は?

日焼け止め

日焼け止めは、SPF値とPA値が表示されています。効果的に使って肌が紫外線にさらされるのをしっかりと防ぎましょう。

SPF

紫外線のうちのUV-Bに対する防御指数のことをいい、世界の共通の数値となっています。UV-Bは皮膚の赤味や腫れと色素沈着を起こす紫外線です。

PA

紫外線のうちのUV-Aに対する防御指数のことをいい、日本独自の測定基準となっています。UV-Aは窓ガラスを通過する紫外線で、曇りの日も相当量が届いています。真皮まで深く侵入するので、肌のはりや弾力が失われる原因となります。

効果的な塗り方

炎天下ではSPF30~SPF50のものが必要でしょう。製品によっては、汗や水に強く落ちにくいものがあり、専用の洗浄剤を使って落とすようにしましょう。サンスクリーン剤を効果的に使うには、こまめに塗り直すことです。顔の場合は、その上からファンデーションをムラなく均一に塗ることで紫外線の影響を受けにくくなります。ファンデーションに入っている酸化チタンは、紫外線を散乱させる作用があります。汗などでサンスクリーン剤は落ちてしまうので、2~3時間に一度はつけ直すようにしましょう。

日焼け止めについては、「SPFやPAって何?日焼け止めを選ぶ時の指標とは?」「意外と知らない!日焼け止めの正しい使い方と5つのポイント」もご覧ください。

まとめ

急にほくろが増えたり大きくなったときは、深刻な病気が疑われることがあるので、医療機関を受診するようにしましょう。ほくろが気になる位置にあるときは、美容目的のレーザー治療によって改善することもできます。ほくろが気になるからと言ってむやみに触ることは控えましょう。また、戸外で活動するときは、肌の露出を控えたりサンスクリーン剤を使ったりして、日常的に紫外線から皮膚を防御する習慣をつけることも大切です。