生理現象とはいえ、本人だけでなく周りの人も不快にさせてしまうげっぷ。げっぷには、胃腸の病気だけでなく、心因的なストレス生活習慣も関与しています。その原因によって異なるげっぷの対処法をご紹介します。

目次

胃腸の病気不調によるげっぷの対処法

胃炎や胃十二指腸潰瘍、逆流性食道炎などの病気は、消化不良の食べ物や消化の過程で発生するガスや胃酸の逆流によって起こります(逆流性食道炎について詳しくは、「その胸焼け、逆流性食道炎かもしれません。逆流性食道炎とその予防、治療方法とは?」をご覧ください)。

こうした病気によるげっぷを無理に止めることはできず、症状の緩和にはもととなる病気の治療を必要とします。

市販の胃薬にも胃酸を正常にコントロールしたり、胃の働きを促進する薬胃の粘膜を保護したりする薬などがあり、これらを服用することで症状が軽くなることもあります。しかし市販薬の服用でも症状に変化がなく、胃もたれた胃痛などの症状がある場合は、医療機関での検査・治療をお勧めします。

心因的ストレスによるげっぷの対処法

都会の夜の雑踏

緊張不安により知らず知らずのうちに空気を飲み込んでしまう呑気症。飲み込んだ空気や唾液は胃の中で過剰なガスとなり、結果げっぷが生じやすくなります。また無意識の歯の噛みしめや息こらえも唾液を増加させ、空気の飲み込みによりげっぷの発生につながります。

根本的なストレスの解消も必要ですが、身体の緊張をほぐすだけでも気持ちをリセットすることができます。

仕事や勉強の合間にも深呼吸や軽いストレッチなどを行い、身体を動かすことで身体と心の緊張を緩和しましょう。また、噛みしめや息こらえは癖となっている場合がありますので、意識的にこれらの癖がないかチェックをしてみましょう。

過剰になった胃酸やガスの中和には水分補給も効果がありますが、コーヒーや炭酸飲料、冷たすぎるものや熱すぎるものなど胃の刺激となるものは避け、ゆっくりとリラックスしながら水分補給をしましょう。

生活習慣によるげっぷの対処法

食事

脂っこい食事や香辛料の強い食事は胃酸を多く分泌し、消化不良やげっぷの原因となります。また、早食い、大食い、長時間開けてのまとめ食い、ながら食いなども、胃への負担となります。

こうした食生活の見直しを行い、食事はバランス良く、よく噛んで摂取しましょう。

また、アルコールやコーヒー、緑茶、紅茶などのカフェインも胃の負担となりやすいため、げっぷが多いときには控えるようにしましょう。

運動

運動不足は胃腸の働きの低下を招きやすく、また自律神経の乱れからストレスによるげっぷの原因につながります。ストレス解消には、体操や散歩などの軽い運動を日常生活に取り入れたり、スポーツジムやヨガなどで積極的に身体を動かしたりすることも効果的です。

姿勢

猫

デスクワークなどのうつむいた姿勢は、無意識のうちに歯の噛みしめを起こしやすくなります。

猫背もまた消化不良を起こしやすく、げっぷの原因となります。

こうした自分の癖は自分では気がつきにくいものですが、少し意識しておくだけでも姿勢を改める行動につながります。

まとめ

誰でも経験のあるげっぷですが、病気ストレス生活習慣など原因はさまざまです。

なかには、自分で気をつけることでその不快な症状を改善できるものもあります。一度セルフチェックを行ってみるとよいでしょう。