痛風の症状が酷くなってしまうと歩くことさえも難しくなってしまうといいます。血液中の尿酸の量が多くなっていることが痛風の原因となるため、早めに気が付けば対処することもできますが、症状が出て初めて知ることもあるでしょう。
痛風の治療としては薬を使用することもありますが、食事療法が重要なポイントとなります。痛風は生活スタイルなどが深く関わる生活習慣病です。規則的な生活習慣と、健康的な食生活を心掛けることが大切です。なお、痛風の症状などについては「痛くて歩けない…痛風ってどんな病気?食事で予防できる?」をご覧ください。
痛風を悪化させる食品について
プリン体の多く含まれる食品は、痛風の原因となる尿酸を多く産生してしまうため、食事からの摂取を控える必要があります。
プリン体の摂取は1日400mg以下が適量です。
アルコール類
アルコールの中でもビールには多くのプリン体が含まれており、100ml中には4〜6mg程度含まれています。
最近ではプリン体をカットしている商品も販売されていますが、お酒に含まれるエタノール自体が尿酸を生成してしまうため、アルコール類は控えることに間違いはありません。
レバー
牛、豚、鶏肉のレバーはどれも栄養満点ですが、栄養素が濃縮されている分プリン体も多く含まれています。
100g中の含有量は200〜300mgです。
干物
魚介類、肉類などの煮汁
魚や肉などを煮た汁は出汁が出るのでとても美味しく感じますが、栄養素と同じくプリン体も汁に出てしまっています。
プリン体自体が旨味成分ですので、美味しいと感じるものに多く含まれている傾向にありますので注意しましょう。
痛風を良くする食品について
適正なエネルギー量
暴飲暴食は痛風にとってもよくありませんが、肥満を招き様々な合併症を引き起こすなど、健康上よくありません。
身長(m)×身長(m)×22で求められる標準体重を意識して、この数字よりも多ければ1日200kcal位ずつ食事を減らしていき、減量を試みる必要があります。
水分を多く摂りましょう
水分をよく摂り、尿の量が増えることで尿酸が沢山排泄されます。
1日2リットル以上の水分をとるように心掛けましょう。
アルカリ性の食品を摂取しましょう
尿をアルカリ性に傾ける食品を積極的に食べると尿酸値が下がると言われています。
尿酸は酸性ですので、尿が中性からアルカリ性に傾けば溶けやすくなります。
排泄も通常より促され、尿酸を体外に排出しやすくし、尿酸値を下げる働きをします。
アルカリ性の食品には以下のようなものが挙げられます。
海藻類
わかめ・ひじき・昆布
野菜類
ほうれんそう・ゴボウ・人参・キャベツ
イモ類
ジャガイモ・里芋・さつまいも
果物
メロン・バナナ・グレープフルーツ
気になることがあれば、必ず医師に確認を
ここまで、痛風の方の食事療法について解説をしてきました。しかし、一般に痛風によいといわれている食材であっても、飲んでいる薬と相性が悪いものや、腎臓の機能が低下しているとふさわしくないものもあったりします。なんらかの疾患を抱えている人は、主治医によく確認するようにしてください。
まとめ
以上、痛風を悪化させる食品と良くする食品についてまとめてみました。
医師とも相談しながらポイントを踏まえて、暴飲暴食を避け、適切なカロリー摂取と規則正しい食生活が送れるように意識して生活をしましょう。
痛風の治療において食事療法はとても重要です。できるだけストレスを感じることなく治療ができるように、長いスパンを視野において実行していきましょう。