RSウイルス感染症って知っていますか?毎年11月頃から流行する、乳幼児のお子さんが感染すると重症化しやすい病気です。実は1歳未満では インフルエンザよりも死亡率が高いため(横浜市衛生研究所より)、お子さんがいる家庭は特に注意が必要です。今回は「RSウイルス感染症とは?」「初期症状は?」「どうやって予防するの?」という疑問にお答えします。
RSウイルス感染症とは
乳幼児期の子どもに注意が必要な病気
RSウイルス感染症とは、毎年11月~1月頃に流行する呼吸器感染のウイルスです。近年では夏から流行する傾向があります。乳児期では重症となることがあり、1歳までに50~70%の子供がかかるということが知られています(国立感染症研究所より)。
小さな子供ではまず鼻水の症状があらわれます。それから38~39度の発熱や咳などの症状がみられるようになります。また、25~40%の乳幼児が細気管支炎や肺炎などの重大な症状を引き起こし、中には死亡例もあります(横浜市衛生研究所より)。
大部分のお子さんは1週間ほどで回復しますが、未熟児で生まれたお子さんや心肺機能に基礎的な疾患があるお子さんは特に注意が必要です。
大人になってもかかる病気
重症化することが多いのは子供ですが、乳幼児期以降でも、RSウイルスルには生涯のうちに何度も感染します。6歳以上では普通の風邪やややひどい風邪のような症状の場合が多いです。高齢者や心臓・肺に病気を持っている人、免疫力が弱くなっている人の場合は重症化する場合があるため注意が必要です。
感染経路と予防方法
家庭内感染に注意
RSウイルス感染症は特に、家庭内での感染が多いということが大きな特徴です。
6歳以上の子供や大人は症状が軽く無自覚な場合も多いので、知らない間に家庭にウイルスを持ち込んでいることが多いのです。その後、咳の飛沫を吸い込んだり、その飛沫がついたおもちゃをしゃぶったりすることで、目やのど鼻の粘膜からウイルスに感染します。
予防方法
1.やっぱり手洗いが大事
ウイルスが手についていることも多いので、手をよく洗うことが有効です。お子さんや家族に感染させないためにも、調理前や食事前、鼻をかんだ後などに手をよく洗うことが重要です。
2.風邪を引いた人は乳幼児に近づかない近づけない
繰り返しますが、乳幼児は感染しやすく重症化する危険性があります。6歳以上の子供や大人の場合は軽い症状ですむので、風邪の疑いがあるときはマスクを着用し、乳幼児との接触を避けましょう。また、流行時期には人ごみに近づけないことも重要です。
3.受動喫煙をさせない
タバコの煙がRSウイルスによる気道感染症の危険性を高めると考えられています。さらに、RSウイルスに感染した場合、タバコの煙が子供の気道を刺激するため症状の悪化につながります。
子供が健康な時でも、タバコは気道に悪影響を与えます。子供の近くでたばこを吸うのは控えるようにしましょう。
まとめ
冬場は、インフルエンザだけでなくRSウイルス感染症にも注意が必要です。家族一人ひとりが健康を維持し、乳幼児にうつさないように気を付けましょう。