赤ちゃんが熱を出すと、心配になりますよね。急に悪くなったりしないのか、いつ医療機関を受診したらいいのか、どのくらい様子をみていていいのかなど、多くのことを考えてしまいます。そんな時に少しでも落ち着いて対応できるように、熱が出た時に自宅でできる対処方法について解説します。熱が出たときの参考にしてください。

目次

熱が出た!熱の影響は?

子供・赤ちゃんが熱を出す3つの原因と、すぐに病院に行くべき症状は?」にも書きましたが、赤ちゃんが熱を出す原因にはいろいろあります。熱を測って38℃以上の熱があった場合には、まずは部屋の温度調整や着ているものの調整などをしてから、もう一度測り直してみましょう。

基本的に、熱が原因で脳に影響が出るということはありません。40℃を超える熱があっても影響はないといわれています。42℃を超えると脳に影響が出るといわれていますが、体温中枢の働きで42℃以上にはならないように調節されています。

ただし、熱の原因が脳炎髄膜炎などの場合には、熱自体ではなくそれらの病気が原因で後遺症が残ることがあります。

体温の測り方

熱は脇、耳、おしり、口などで測定されることがあります。最も一般的なのは脇での測定ですが、最近では早く測定できる耳の体温計も市販されています。

ここで注意したいのは、脇と耳では平熱が異なることがあります。一方で高くても、反対では平熱ということもあり、それぞれの部位での平熱を把握しておく必要があります。

脇で測定する場合には、入浴直後や哺乳・授乳直後に測定するのは避け、しばらく時間をおいてから測定しましょう。また、脇に汗をかいていると低く表示されるので、汗を拭いてから測定しましょう。

自宅でできる対処法は?

哺乳瓶

1.普段から熱を測る習慣をつける

平熱が何℃くらいであるか知っておくことは非常に大切です。本当に熱があるのかどうかを判断するのに非常に役立ちます。また、測定する場所は同じにしてください。

2.部屋の温度や着ているものの調節をする

赤ちゃんは体温調節が上手にできません。赤ちゃんの体を触り、体に合わせて調節してあげる必要があります。

体が熱い時には涼しくしてあげ、体が冷たい時には掛け物や衣服などで暖かくしてあげましょう。ただし、体が熱くなったら掛け物などはとるようにしましょう。

3.こまめに水分を摂る

赤ちゃんは脱水になりやすいので、少しずつでも水分を摂るように心掛けましょう。

4.解熱薬(熱さまし)をうまく使う

次の項目で詳しく述べますが、解熱薬(熱さまし)を使う時はタイミングなどに注意しましょう。

5.熱以外の症状がないか観察する

鼻水や飲みが悪くないかどうかだけでなく、ぐったりしてきていないか、けいれんなどを起こしていないかなどに注意して観察しましょう。

解熱薬(熱さまし)はいつ使う?

ウインクする赤ちゃん

熱が出ている時に、手足が冷たい時があります。その時は、体温が上がってくる前のことが多いです。

多くの場合、手足が冷たいときに解熱薬を使っても、十分な効果は期待できません。少し待って、手足が温かくなってきてから、あるいは汗をかき始めてから使うようにしましょう。

また、解熱薬を使用しても平熱には下がりません。1℃下がれば十分と思ってください。1℃下がるだけで、体の負担も十分減ります。

解熱薬はあくまで症状を和らげるための薬で、治すための薬ではありません。前に述べましたが、熱だけで脳に影響が出ることはないので、何が何でも使わなければいけないというものではありません。また、何℃あるから使うという薬でもありません。

なかなか水分が摂れない時や寝付けない時には、解熱剤を使ってからだの負担を減らしてあげる必要があります。ですので、37℃後半でも使う必要がある場合も、40℃を超えていても使う必要がない場合もあるのです。

まとめ

これを読んでも、すぐに実践することは難しいかもしれません。まずは平熱を把握するなど、熱がない時からでもできることから少しずつ始めていきましょう。お母さんやお父さんのどちらか1人だけでなく、2人で熱が出た時の対処法について確かめ合ったりしておくのもいいかもしれません。ただ、無理をすることはありません。少しでもおかしいと思った時や、心配な時には医療機関を受診するようにしましょう。