※本記事では、昨シーズン以前のインフルエンザ流行状況について解説しています。最新の流行状況は、本記事とは異なる場合があります。

目次

2016年のインフルエンザ流行は、
早めに始まっているようです。

2015年は年が明けてから
本格的に流行が始まりましたが、
今年は既に、各地で感染者が出ています。

特に沖縄県那覇市では、
第40週(10月3日~9日)の時点で
定点あたり11.17という
患者数の報告がありました。

 

 

1週間の、定点あたりの感染者数が1.0人を超えると
「流行開始」の目安となります。

また、10人を超えると「インフルエンザ注意報」、
30人を超えると「インフルエンザ警報」が
発令されます。

つまり、沖縄県では一足早く、
10月にはインフルエンザの流行が
始まっていたのです。

東京都は、2016年11月24日に
流行開始宣言が成されました。

 

インフルエンザの定点辺りの報告数

現在のインフルエンザ流行状況

インフルエンザ流行は、
毎年12月に入った頃から本格化し、
3月末頃まで続きます。

ここでは、過去5年分のデータを見てみましょう。

 

過去5年のインフルエンザ患者数の推移

 

あわせて、以下のグラフは「いしゃまち」の記事
インフルエンザの初期症状は?かかった場合の
5つの対処法と治療法
の閲覧数を示したものです。

閲覧数は11月半ば頃から急増しており、
インフルエンザへの関心の高さが分かります。

 

インフルエンザ記事PV推移

今年のインフルエンザ流行予想

ここからは、一足早く流行が本格化していた
沖縄県の様子を見てみましょう。

沖縄県では、10歳代の患者の感染が
多くみられているようです。

 

インフルエンザの患者数(年齢別)

 

さらに、インフルエンザウイルスには
いくつかの種類があります。

沖縄県で多く報告されているのは、
AH3型(A香港型)という型が多い様子です。

これは、2014/15シーズンに
子供たちの間で大流行した型です。

 

インフルエンザウイルス型別報告数 沖縄県

インフルエンザワクチンは
もう受けましたか?

続いて、今年のワクチンを見てみましょう。
インフルエンザワクチンは4価ワクチンといって、
4種類のウイルス株が含まれています。

多くの株を含むことで、
多様化する流行に対応しているのです。

 

インフルエンザワクチン 3価・4価

 

2016/17シーズンは、
以下のようなワクチンが用いられています。

 

今年のインフルエンザワクチン

鳥インフルエンザについて

さらに、今年気をつけなければいけないのが
鳥インフルエンザです。

2015年以降、鳥インフルエンザは
世界各地で発生しています。
日本でも、秋田県、鹿児島県、鳥取県など、
各地で回収された鳥の死がいや糞から
鳥インフルエンザウイルスが発見されています。

 

鳥インフルエンザの発生マップ

 

鳥インフルエンザが人へ感染することは、
それほど多くはありません。

ただし、感染した鳥との濃厚な接触により、
まれに感染することがあります。

現在のところ、鳥インフルエンザが人から人へ
感染した例はごくわずかですが、
感染した人との濃厚な接触があった場合には
感染する可能性もあると考えられています。

 

鳥インフルエンザの感染経路

 

加えて、ヒトインフルエンザウイルスと
鳥インフルエンザに同時に感染した場合、
人間の体内でウイルスの遺伝子組換えが
生じる場合があります。

すると、人から人へと感染しやすい
新型インフルエンザが発生する可能性があるのです。

 

鳥インフルエンザの発生

 

鳥インフルエンザに有効なワクチンは、
今のところありません。

しかし上記のように、新型インフルエンザの
発生・流行を防ぐためにも、
まずは予防接種によってヒトインフルエンザを
しっかり防ぐことが重要です。

インフルエンザの予防法

インフルエンザウイルスは、
飛沫感染、接触感染、空気感染によって感染します。

 

インフルエンザの感染経路

 

予防のためにはワクチンの接種に加え、
手洗い・うがい、そして
マスクの着用が欠かせません。

 

インフルエンザ予防対策

最後に

インフルエンザは、とても感染力の強い病気です。
自分や大切な人の健康を守るため、
ここで説明したような予防法を
しっかりと講じてくださいね。

 


注射器