前回の食事療法の記事で、“あてにならない”と書いてしまった運動療法ですが、定期的に継続できるようであれば効果はあります!
継続するコツは“無理せずにできる運動を行う”ことです。平日で雨が降っている日は家でストレッチをしてみるとか、腕立て伏せや腹筋・背筋、スクワットを各10回するとか。晴れだったら、ジョギングを20分してみる。そして、週末にはゴルフやテニス、1時間以上の散歩、フィットネスクラブの筋トレや水泳など、まとまった運動をしてみると良いでしょう。
なぜ運動が血糖値を良くするか
運動には
- インスリンの効きを良くする作用
- エネルギーである糖を消費する作用
- 糖を消費する筋肉量を増やす作用
があります。頻度としては、できれば週に3回は何らかの運動ができると良いと思います。
運動の種類は、筋トレや有酸素運動があります。手ごろに始めるにはウォーキングが良いかと思います。よくスローガン的に“1日1万歩”最低でも8000歩は歩きましょうと言われていますが、歩くだけで約2時間は必要です。万歩計をつけて1日過ごしてもせいぜい3000~5000歩がやっとです。仕事で忙しいのにちょっと大変だなと思いますよね。
10分だけでも歩いてみよう
でも、安心してください、毎食後10分のウォーキングでも大丈夫ですから!というのも、運動初期の5~10分は主に筋肉内に蓄えられていた糖がエネルギーとして使われ、それを過ぎると次は血液中の糖が消費され、体内の糖が減るからです。朝食食べて出勤で10分、昼食食べてお散歩10分、夕飯食べてお風呂の前に10分。できそうですよね!
時間が充分ある方はお散歩をしてみてください。ご近所は恥ずかしいとか歩き飽きちゃったっていうなら“お出かけ散歩“をしてみてください。隣の駅で降りてぶらぶら歩いて帰ってきて1時間、ちょっと離れた駅やバス停で降りて1時間ぶらぶらしてまた電車やバスで帰ってくるなど、新鮮でいいですよ。
私の患者さんの中には、デパートの中を歩き回るという人もいます。天気に左右されず長時間快適に歩けるそうです。ウォーキングをはじめとする有酸素運動は20~30分以上続けると脂肪の燃焼が始まり、ダイエット効果もありますよ。
運動をする時間がとれない方へ

どうしても運動をする時間がない人は、日常的にできるだけ歩くように意識しましょう。移動の時もエスカレーターやエレベーターを使わず階段を昇り降りするなど。可能なら昇りは2段ずつで、筋力アップにつながります(正直、ちょっと恥ずかしいのですが私も2段昇りやってます!)。
週末だけゴルフ(*カートに乗らないで歩いてラウンドしてくださいね)やテニスをしたりフィットネスクラブに通ったりしている方も、平日に上記のようなちょっとしたウォーキングを加えてみてください。さらに血糖が良くなりますよ!
まとめ
運動は継続することが大事ですが、まず何でも良いので始めてみることです。そして平日に可能な運動と週末のしっかりした運動を組み合わせてみることも運動を継続するうえで大切なことです。平日の“少しでも歩く”を取り入れてみてください。