不眠症というのはなった人にしかわからない辛さがあります。毎晩眠ろうと努力し、無意識にベッドに横になっても時間だけが過ぎていくのは、本当に耐え難いものです。「寝よう」と思うと余計に気になって眠れなくなってしまうのが、不眠症の患者さんが苦しむ一番辛い経験だと思います。この辛い時に大きな助けになるのが睡眠薬です。この睡眠薬は適切な使い方をするとみなさんの安眠を取り戻すための手助けをしてくれます

目次

副作用を避けるために

不眠症を解消するために、どうしてもお薬に頼ることがあります。しかし、睡眠薬を使うと物忘れや薬が効かなくなってしまうのではという不安を感じ、飲み続けること自体に常に不安を覚えるものだと思います。確かに、一部の睡眠薬にはそのような効果があるのですが、実は薬を適切に選ぶとそのような不安な副作用を避けながら服用することができるのです。

このために大切なことは薬を正しく服用することです。そのためには

  • 医師の指導通りに服用する
  • 自分で量を勝手に増減しない
  • お酒と一緒に服用しない

という3つの項目の遵守が大切です。

特に注意したいのは、お酒との服用をさけることです。アルコールと睡眠薬の服用は場合によっては副作用が強く現れる原因になるだけでなく、眠気を起こす作用が強く出すぎる原因にもなるので注意が必要です。

また、お薬をデタラメに使ってしまうと余計なトラブルを起してしまいます。睡眠薬を長期にわたり自分勝手に服用してしまった結果、薬が効いてほしいタイミングで効果が出なくなってしまうという問題も起こるのです。副作用が不安な時は薬剤師や医師に相談し、正しい薬との付き合い方を身につけましょう

知ってほしい睡眠薬の大きなメリット4つ!

眠る赤ちゃん

睡眠薬を使ってでも睡眠をとることで、様々なメリットがあります。

1.睡眠は病気を防ぐ

実は、睡眠不足は様々な疾患との関係が指摘されています。例えば動脈硬化という重要な血管が硬く・詰まりやすくなる病気や、高血圧、狭心症という心臓に栄養を送る血管の血流が悪くなる病気に関係がある事が指摘されていて、不眠症があまりに長期間継続している場合は適切な睡眠薬の服用がこれらの病気にかかる可能性を下げてくれるのです

2.睡眠は経済を助ける

睡眠によって生じる損失は莫大な物です。不眠が長期に渡るとケアレスミスの増加や能率の低下だけでなく、日中の集中力低下が起こります。実は睡眠不足は気付かぬ間に、このような仕事や学業への大きな経済的な損失を与えてしまいます。お薬を活用することで睡眠を取り戻し、生活への心配を減らすことができます。

3.実は心の病気にも関連がある

不眠症はうつ病の初期症状といわれています。実はこの初期の段階でしっかりとストレスをコントロールし、自分の体調を管理することが悪化を防いでくれます。このためには睡眠に問題が出ている段階でしっかりと眠れるように体を調節してあげることが大切です。眠ることでストレスを大きく減らすことができます。お薬をうまく活用してストレスのコントロールを行いましょう。

4.睡眠は体重の管理にも関係がある

睡眠は、体重の増減にも関係しています。不眠症が継続すると満腹感に関与しているグレリンという物質が体内で増加してしまい、食欲が増加しすぎてしまうといわれています。また、レプチンという摂食行動にも影響を与えることがわかっているので、不眠が改善すると過度な食欲も改善し体重のコントロールが容易になります

お薬以外の不眠対策

あくびをする外国人女性

お薬以外にも不眠症の改善にとって大切なことがあります。まず、飲酒は避けなければいけません。寝酒は「寝つき」がよくなることがあるかもしれないのですが、眠りが浅くなってしまい、結果的に睡眠が不足してしまいます。また、眠る前の習慣についてもとても大切な要因です。眠る前のスマートフォンの利用やコンピューターを用いたネットサーフィンをしてしまうとなかなか眠りにつけなくなってしまいます。このような習慣を避けることも不眠症の改善に役立ちます

まとめ

睡眠薬を用いることは不安なこともあるかもしれませんが、実は多くのメリットもあるのです薬剤師や医師と相談し適切に睡眠薬を服用することで不眠症を改善することができます。困った時は睡眠専門医のいる病院に行って相談をしてみましょう。