爪が伸びるのに従って変形してしまう、長く歩いたときや運動するとつま先が痛む…このようなお悩みを抱えている方は、もしかすると巻き爪を患っているのかもしれません。痛いと思いながらも、我慢して靴を履き続けていませんか?今回は、「巻き爪」と「陥入爪」についてご説明します。

目次

巻き爪とは?陥入爪とは?

両端が丸く内側に巻くように変形した爪のことを「巻き爪」、爪が周囲の皮膚に食い込み炎症や痛みを起こすものを「陥入爪」といいます。

何が原因で巻き爪や陥入爪は起こる?

深爪

足の親指の爪には、歩くと体重の数倍の力がかかります。もともとはこれに抵抗するだけの力が爪にはありますが、爪を深く短く切りすぎると抵抗力が弱まり、歩いたときに下からの力によって爪の周辺の軟部組織が爪の縁から押し上げられます。その軟部組織が爪を押して巻き爪や陥入爪を引き起こす原因となります。爪周辺の組織が盛り上がって、爪を皮膚に埋め込んだり曲がらせたりするのです。

足に合わない靴

ハイヒールなどのかかとの高い靴やつま先の狭い靴などを履いていると、爪が靴の中で圧迫されて曲がってしまうことがあります。反対に、足よりも大き過ぎる靴だとつま先が前にずれて靴にあたってしまい、陥入爪や巻き爪の原因となります。

けが

物がぶつかったり足を踏まれたりするなど、爪のあたりが強い打撃を受けることによって、爪の縁の軟部組織が脹れて盛り上がり、爪を圧迫することがあります。

症状は?

巻き爪も陥入爪も前に伸びることができなくなるものの、爪の根元では新しい爪が作られて押し出されています。新しい爪は、行き場をなくすと爪を厚くしたり、硬くしたりします。

巻き爪

爪の側縁が巻いている状態です。巻きが強いときは、爪を十分に伸ばしても歩くときに痛みを感じることがあります。普段は痛くなくても、運動をしたり、長く歩いたりすることで、つま先が圧迫されて痛くなることがあります。

陥入爪

爪の角が軟部組織に食い込んでしまい、炎症を引き起こします。爪の角がトゲのように軟部組織にささって激しく痛むこともあります。

巻き爪陥入爪を防ぐための2つの方法

巻き爪2-写真

正しく爪をきる

大抵の人は、巻き爪や陥入爪によって足の指が痛むと、さらに爪を切って対処しようとしますが、皮膚に食い込んだ部分の爪を切ると一時的には痛みは和らぐものの、爪が伸びてくるにつれ、より症状が悪化することもあります。まずは、爪の正しい切り方をマスターして深爪をしないようにしましょう。

爪切りの選び方

爪切りの選び方によって、爪の切り方は左右されます。刃先がカーブしているタイプは、爪が丸く切れて深爪になりやすいので、刃先がまっすぐのタイプを選ぶようにしましょう。爪切りを使うことに抵抗がある人は、目の細かいガラス製の爪やすりを使います。

理想的な爪の形

手の爪はある程度好みで整えますが、足の爪の形や長さは爪のトラブルを防ぐことを優先的に考えて整えます。爪をまっすぐに切り、両端の角を少し丸めるように整える「スクエアカット」が理想的です。爪の長さは爪の先端の白い部分(遊離縁)が数㎜くらいはあるように、指の先端が隠れるか隠れないかぐらいの長さにしましょう。

爪を切ったあとは、なるべく目の細かい爪やすりを使ってなめらかに整えます。やすりのかけ方は、往復するのではなく、一方向になでるようにかけます。爪を正しく切ることができれば、地面を踏みしめるときに爪にかかる負担を抑えながらしっかりと歩けるようになります。

足の形に合う靴をはく

靴を選ぶときは必ず試し履きをするようにして、甲とかかとがぴったりと合い足の指が靴の中で動かせるか確認をしましょう。つま先が丸く、ヒールは4センチ以下のタイプを選び、長時間履かないように気を付けます。サポート力の強い靴下も爪を圧迫させる原因となるのでできるだけ避けるようにして、素足で足を開放する時間を作りましょう。

まとめ

巻き爪や陥入爪は、深爪をすることや足に合わない靴を履くことが原因となって起こります。爪がまっすぐに伸びないと、爪が皮膚に食い込んだり曲がったりしてしまうのです。爪を正しく切ることと足に合った靴を履くことで予防していきます。