爪の正しい切り方をご存知でしょうか?深爪などの間違った爪の切り方を続けると、痛みが伴い、病院での処置が必要になることもあります。
この記事では、正しい爪の切り方と、間違った爪の切り方が引き起こす疾患についてお話ししたいと思います。
正しい爪の切り方
爪には、指先の保護、歩行時や運動時の衝撃吸収など大切な役割があります。爪を正しく切ることで、様々な爪のトラブルを防ぐことができるだけではなく、手荒れやひびわれなど指の皮膚トラブルも防止することができます。
爪の切り方ですが、爪先の白い部分をすべて切る必要はありません。深爪の原因となるので、指先よりも1mm程度長くしておくと良いでしょう。
特に足の爪は、スクエアカットと呼ばれる切り方が推奨されています(下図)。
スクエアカットは、足の指先の端に合わせて真っすぐ横に切り、角はほんの少し丸くする切り方です。この切り方をすることによって、陥入爪や爪周囲炎を防ぐことができます。
切り方と共に重要なのが、爪切りの切れ味です。安価なものは切れ味が悪く、うまく切れませんので切り過ぎの原因になる場合があります。また、爪が厚くなったり変形したりしている場合には、通常の爪切りの形では切りにくい場合があるため、ニッパータイプの爪切りを使うようにしましょう。
間違った爪切りを続けると…
間違った爪の切り方を続けると、下記のような爪のトラブルが起きる可能性があります。
手の指先の皮膚の荒れ・ひびわれ
手の爪の深爪が原因となります。手荒れやひびわれは、皮膚の割れている隙間に細菌が残りやすいため、衛生的にもよくありません。
深爪
爪のトラブルで多いのが深爪です。間違った爪の切り方がきっかけになることが多く、体重が最も強くかかる足の親指が最も起きやすい部分になっています。深爪は陥入爪の原因にもなりますので、注意しましょう。
陥入爪
足の爪をスクエアカットにせず角を切り込み過ぎたり、深爪にしたりしてしまうと、爪の角部分が皮膚に食い込んで陥入爪になることがあります。
陥入爪はまた角を切れば食い込みが一旦解消されますが、伸びてくればさらに食い込んで悪循環を起こすため、早めに病院に行くことをおすすめします。
爪周囲炎(そうしゅういえん)
ささくれや陥入爪などによって、爪の周囲が赤くはれるなどの炎症を起こした状態です。爪の側面や付け根の痛み、発赤、腫れなどの症状があり、進行すると膿が溜まって黄色くなる場合があります。
深爪の対処法
深爪をしてしまった場合には、水で洗い、絆創膏でカバーしておきましょう。
爪が食い込んでいる場合(陥入爪)、食い込んだ部分を切ってしまいたくなるかもしれませんが、余計にひどくなってしまうため我慢してください。
陥入爪になってしまった時には、皮膚科を受診しましょう。軽症のうちであればテーピングや内服薬・外用薬など痛みのほとんどない方法で治ります。
まとめ
爪の切り方1つで、爪や指先のトラブルを予防することができます。
爪を深爪にしてしまい、陥入爪や爪周囲炎などの状態になってしまった場合には、早めに病院を受診するようにしましょう。
爪を剥がされたり、抜かれたりしたらどうしよう…と不安になる方もいらっしゃるかもしれませんが、軽症のうちに受診すれば、ほとんど痛みのない治療で済む場合が多いです。