ドラッグストアに行くと栄養ドリンクにタウリン3000㎎配合!なんていう文字をよく目にしますよね。配合量は多ければ多いほど良い感じがするけれど、実際のところどうなのか、そもそもタウリンとはなんなのか、について今回は詳しく見ていきたいと思います。

目次

そもそもタウリンって何?

タウリンとはアミノ酸様物質の一種であり、別名アミノエチルスルホン酸とも呼ばれています。イカやタコ、貝などの魚介類に多く含まれており、また体内のいたるところに存在し特に心臓や肝臓、そして肺、脳、骨髄、筋肉に多く含まれているため、生命維持のためには欠かせない成分とされています。

タウリンの効果

目薬をさす男性-写真

滋養強壮作用

タウリンは栄養ドリンクにもよく含まれていることから、滋養強壮作用があることは広く知られていると思います。タウリンは肝機能を高めて疲れをとる効果があるのです。

また体内に存在するタウリンの50~80%は筋肉に存在わかさ生活|タウリンより)するとされており、タウリンが不足することで筋肉の収縮が衰えるとされています。そのためタウリンを補充することで、筋肉の動きもよくすることができるのです。

肝機能向上作用

タウリンは肝機能の向上機能も持ちあわせており、アルコールの代謝を促進する効果も存在します。また肝細胞の再生胆汁酸の分泌促進も行います。

コレステロール値低下、動脈硬化を抑制する

タウリンは胆汁の生成を促進することが分かっています。胆汁が増加すると、胆汁の主成分である胆汁酸も増加し、胆汁酸生成に必要とされているコレステロールが消費されます。またタウリンは胆汁酸と結合してしまうため、より多くの胆汁酸を生成する必要があり、その際にさらにコレステロールが消費されるため、結果的にコレステロール値が下がるのです。

またコレステロール値が下がることで、動脈硬化を予防するといわれています。

高血圧予防効果

タウリンはホメオスタシスという体内の状態を一定に保つ作用を持っており、気温や気圧などの外的要因などによって一時的に血圧などが上がっても、いつもの一定の範囲内の血圧に戻そうと働きかけます。またタウリンは交感神経を抑制し、血圧を下げることができるといったこともわかっています。

目の疲労回復

タウリンは目の網膜を守る作用や、目の疲労回復眼病予防作用があるとされています。

実はタウリンは、目薬にもよく使われている成分なのです。

心機能増強作用

タウリンは心筋にも含まれており、心機能増強作用があるとされています。

この作用を利用してタウリンは心不全の薬として医療の現場でも用いられています。

タウリンを過剰摂取するとどうなるのか?

タウリンはある一定の量を超えると、過剰分は尿へと排泄されることが分かっているため、過剰摂取による健康被害はないとされています。

タウリンの副作用は?

タウリンは魚介類などにも多く含まれ、日常的に摂取したり、また体内でも生成されています。そのため副作用などは比較的少なく安全なものとされていますが、医療用医薬品として処方されたタウリンにおいて、以下のような副作用が報告されています。

  • 嘔気
  • 下痢、便秘
  • 腹部不快感
  • 食欲不振
  • 発疹

発生頻度としては0.5%未満とされているため、非常にまれに起こるものとして理解しておきましょう。

タウリンを摂取する際の注意点

タウリンの配合量は多ければ多いほど良いと思われがちですが、上記にも記した通り過剰に服用したとしても過剰分のタウリンは尿中に出て行ってしまうため、多くとっても意味がありません医療用医薬品では1日3000㎎の摂取で効果があるとされているため、この値を基準にしてサプリメントやドリンクを選ぶとよいでしょう。

 

また栄養ドリンクはタウリンやビタミンのほかに糖分が多く含まれているものが多く、糖尿病などの持病を持っている方は医師や薬剤師に相談し、どうしても必要なら錠剤のサプリメントにするなどの工夫が必要です。

まとめ

滋養強壮成分としてよく配合されているタウリンですが、滋養強壮作用以外にも様々な効果があることが分かってきました。

魚介類などにも多く含まれており、比較的摂取しやすい成分だと思います。

けれど何事もとりすぎはよくありません。魚介類でタウリンをたくさんとろうとすると、結果的にコレステロールも一緒にたくさんとることになってしまったり、また栄養ドリンクで毎日タウリンを取ったとしても糖分過多で体重増加などにつながる恐れがあります。

そのため疲れ切った日はドリンクにして、そのほかはサプリメントでとったり、少し疲れた日は魚介類を意識して少し多めに取ったりと、バランスよく自分の生活に合わせて摂取するとよいでしょう。