かぼちゃは夏野菜ですが、ハロウィンや冬至など、一年中の様々なイベントや行事にも欠かせない野菜です。形や色も様々で目でも楽しむことができるのが特徴でもあります。かぼちゃはそんな見た目や、味わいなどを楽しむだけではなく、栄養面でも優れた一面を持っている野菜です。かぼちゃに含まれる栄養素や、その働きなどについてみていきましょう。
かぼちゃってどんな食べ物?
かぼちゃはその色からもわかるように、緑黄色野菜に分類されます。かぼちゃは大きく分けて、日本かぼちゃ、西洋かぼちゃ、ぺぽかぼちゃと3種類あります。
日本かぼちゃは表面が凸凹しており、西洋かぼちゃは表面がツルっとしているのが特徴です。日本で食べられているかぼちゃの大半は、西洋かぼちゃです。
ぺぽかぼちゃの認知度は低いですが、日本では「おもちゃかぼちゃ」と呼ばれる、見た目を楽しむ園芸作物です。
それでは、主に食用として用いられる、日本かぼちゃと西洋かぼちゃの食品成分について見てみましょう。
かぼちゃ100gに含まれる食品成分
日本かぼちゃ | 西洋かぼちゃ | |
エネルギー | 49kcal | 91kcal |
たんぱく質 | 1.6g | 1.9g |
炭水化物 | 10.9g | 20.6g |
カリウム | 400mg | 450mg |
銅 | 0.08mg | 0.07mg |
βカロテン | 730μg | 4000μg |
ビタミンE | 1.8mg | 4.9mg |
ビタミンB6 | 0.12mg | 0.22mg |
ビタミンC | 16mg | 43mg |
かぼちゃは炭水化物が多く、カロリーが高めの野菜です。その他、ビタミンやミネラルなど、幅広く色々な栄養素が含まれています。日本かぼちゃと西洋かぼちゃでは栄養価がかなり異なり、全体的に西洋かぼちゃの方が栄養価が高くなっています。
風邪予防にも効く!かぼちゃのパワーとは!?
ビタミンカラーの源、βカロテン
βカロテンはビタミンAの前駆体で、体の中でビタミンAに変換されます。ビタミンAには、視力を正常に保ったり、粘膜や皮膚を強くする働きがあります。
一方、βカロテンは最近注目されている抗酸化作用を持つ栄養素で、ストレスや紫外線などが原因で増殖する活性酸素の発生を防いだり、働きを弱める効果があります。活性酸素は動脈硬化やがん、老化など、様々な病気の原因となるので、βカロテンを摂ることで、このような病気から身体を守り、健康づくりに役立ちます。
風邪予防にも効果的なビタミンC
ビタミンCは、とても幅広い効能を持っています。有名なのが美肌効果で、紫外線を浴びることでメラニンが生成されやすくなりますが、このメラニンの生成をサポートするチロシナーゼという酵素の働きを弱め、シミやソバカスを防いでくれます。また、コラーゲンの生成を助け、肌のハリを保つ働きをしているので、ビタミンCは美肌作りには欠かせない栄養素といえます。
さらに、βカロテンと同様、抗酸化作用を持っている他、感染症を予防する効果もあるので、ウイルスや細菌の侵入を防ぎ、風邪などの感染症を予防する効果もあります。
オススメのとりいれ方

かぼちゃは煮物やサラダなど、色々な料理に用いることができます。その中でもオススメなのは、天ぷらや炒め物で、油と一緒に摂ることで、βカロテンの吸収を高めます。
また、炭水化物が多く含まれるので、ご飯やパンの代わりに、エネルギー源としての役割も果たします。しかし、その分糖質過多となりやすいので要注意です。特に糖尿病で食事コントロールをしている人は、意外な落とし穴になるので気を付けましょう。糖質を摂りすぎたときは、糖質の代謝をサポートするビタミンB1を多く含む食品(豚肉、豆類)を積極的に摂るのがオススメです。
まとめ
かぼちゃには炭水化物やβカロテン、ビタミンCが多く含まれています。体を動かすエネルギーの元になる他、様々な病気の予防にも役立つ、栄養価の優れた野菜です。かぼちゃの旬は夏ですが、風邪の流行やすい冬にもおすすめですよ。