卵は、手頃な価格で購入することができ、彩りも良いので、毎日食べるという方も多いのではないでしょうか。

卵は、「完全栄養食」とも言われ、ビタミンCと食物繊維以外の栄養素を全て含みます。また、タンパク質の必須アミノ酸バランスが非常に良く、体内利用効率の良い、良質のタンパク質源です。

卵に含まれる栄養素やその働き、コレステロールとの関係などについて見ていきましょう。

目次

卵ってどんな食品?

日本人の1人あたりの卵の消費量は世界でも最高の水準で、1日1個は食べている計算になります。価格は、春から夏にかけては需給が低下するので安くなり、おでんや鍋物が増える秋から冬には高くなるようです。

また、殻の色の違いによって、赤玉と白玉があり、赤玉は価格が高めな場合が多いことから、栄養価が高いと思われがちですが、ほとんど違いはありません。また、黄身の色が濃いものはエサの色素によるものであり、こちらも栄養成分には関係ありません。

鶏卵60g(1個分)に含まれる食品成分

エネルギー 91kcal
タンパク質 7.4g
脂質 6.2g
炭水化物 0.2g
カルシウム 31mg
1.1mg
レチノール 84μg
ビタミンD 1.1μg
ビタミンB2 0.26mg
葉酸 26μg

出典:農林水産省「食品成分データベース」を元にいしゃまち編集部が作成

卵は医薬品としても優れた薬効があり、抗生物質の効き目を助けるリゾチームという白身に含まれる成分は、風邪薬や点眼薬などの医薬品や食品の防腐剤として使われています。また、黄身に含まれるレシチンは栄養注射などに、卵黄油が潤滑剤、栄養剤などに使われています。

食用としてだけではなく、色々な場面で、卵の栄養成分が活かされているようです。

卵に含まれる栄養素とその働き

卵黄

■ビタミンA・ビタミンE・・・抗酸化作用を持ち、動脈硬化や老化予防に役立ちます。

■ルテイン・・・黄色い色素成分です。これにも抗酸化作用があり、老化から目を守る働きが期待されています。

卵白

■ビタミンB2・・・口内炎や口角炎の予防には欠かせない栄養素です。

卵とコレステロールの関係

卵かけご飯-写真

以前は、卵はコレステロールを多く含むため、1日1個以上は摂らない方が良いと言われてきました。しかし、2015年日本人の食事摂取基準において、コレステロールの目標値が撤廃され、現在では食事からのコレステロール摂取は、血中コレステロール量に直接影響することはないと考えられています。

これは、コレステロールのほとんどは肝臓で作られており、食品からコレステロールを摂りすぎたとしても、肝臓の調整機能が働き、血中のコレステロール量が増えないようにコントロールしてくれるからです。つまり、コレステロールを多く含む食品をたくさん食べても、血中のコレステロールにはほとんど影響しないということです。

ただし、これは健康な人に対しての場合で、高LDL血症の人は当てはまるわけではないので注意しましょう。また、高LDL血症の人は、コレステロールの摂取量だけではなく、食事全体のバランスや、運動などの生活習慣全体を見直し、改善していく必要があります。

まとめ

卵はカロリーが低く、栄養価が高いので、ダイエット中にもオススメの食品です。料理のバリエーションが広いので、毎日でも飽きずに食べられますよね。

生活習慣病予防に効果のあるレシチンコリンカロテノイドなどの成分も豊富に含まれているので、安心して積極的にとり入れ、健康管理に役立ててくださいね。