新築のマンションに引っ越したら頭痛がする…リフォームした家にいると喉が痛む…。引っ越しや改築のタイミングで発症した体の不調は、シックハウス症候群を疑ってみても良いかもしれません。住居の環境が原因で居住者に体調不良を生じることをシックハウス症候群と呼びます。誰しも発症する可能性があるため、すでにシックハウス症候群にお困りの方にはもちろん、新築の家に引っ越し・改築を考えている方にもぜひ知っておいてほしい情報です。今回は、シックハウス症候群の原因の除去や低減、室内環境の改善について解説します。

シックハウス症候群の詳細や原因となりうる化学物質は「引っ越し・改築してから体調が悪い方、シックハウス症候群かも!?症状と原因について」の記事をご覧ください。

目次

シックハウス症候群を疑う症状が出たら…

シックハウス症候群は室内の化学物質などが原因になって起きるとされていますが、詳しいことはまだ解明されていません。症状も頭痛、めまい、吐き気、喉の痛みなど、人によって様々ですので、まずは医療機関を受診してかかりつけ医に相談しましょう。住居ではなく、生活環境が変わったことによる精神的な疲れ等も体調不良に引き金になりますので、症状や異常を感じている部分の症状緩和の措置を取ってもらいます。症状が複雑な場合や緩和が認められないときは、必要に応じて内科、アレルギー科、心療内科等で総合的、専門的な相談や診察を受けるようにしましょう。

シックハウス症候群を予防するためには?

完璧にこなすことは難しいかもしれませんが、下記の4点を意識することでシックハウス症候群の発症を予防することができます。

1.化学物質の少ない材料を選ぶ

リフォームなどを考えていらっしゃる方は業者の方ともよく話し合い、シックハウス対策の施された建材を使用してもらえないか聞いてみましょう。シックハウス症候群の原因の1つと考えられているホルムアルデヒドが放散する建材は、 F☆☆☆☆、F☆☆☆、F☆☆、F☆のように放散量を表記してあります。☆の数が多いほどホルムアルデヒドの放散量が少なく、安全な建材となっていますので参考にしてみてください。

2.室内を上手に換気する

窓-写真

カビ・ダニ対策のほか、室内に溜まった化学物質を早く追い出すためには、効果的な換気計画を行うことが大切です。窓は、必ず2か所以上開けることで空気の通り道を作りましょう。1か所だけですと換気の効果が得られません。また、窓を少しだけ開ける「すき間換気」は、窓の近くの空気だけが少し動くだけですので、全開が好ましいです。

3.新築住宅に入居するときはしばらく待つ

新築住宅の場合、完成から約3か月後にはホルムアルデヒドとトルエンの濃度がかなり減少することが報告されています。よって新築の住まいに入居する場合はしばらく待ってから入居することで、化学物質の吸入を抑えることができると考えられています。もちろん、入居前にも換気することが重要です。

4.日用品にも気を付ける

私たちの身の回りには、様々な化学物質があります。例えば、衣類の防虫剤、芳香剤や殺虫剤などを使うときは、製品に表示されている標準使用量を守るようにしましょう。日常的に使われているバラジクロロベンゼン製剤は、使用量を減らしてもすぐには室内濃度が減らない例もあります。家具やカーテンからも化学物質が放散されているので、家具などを購入するときは、安全なものかチェックをしてなるべく化学物質を室内に持ち込まないように注意を払いましょう。

まとめ

シックハウス症候群が疑われるような症状が現れたら、まずはかかりつけ医を受診しましょう。内科、アレルギー科、心療内科等で診断してもらいます。予防のためには、化学物質を家の中に持ち込まないこと、換気をこまめに行うこと、新築住居に入居する場合はしばらく待つことを心掛けます。また、バランスの良い食事、適度な運動、十分な睡眠を取り身体に抵抗力をつけることも大切です。