アレルギーの原因と5つの症状!考えられる9つの病気

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アレルギー疾患の患者は最近増えていて、特に子供の患者数は激増しています。

花粉が飛散する時期も去年までは症状がなかったのに、今年はくしゃみが出て何だか目がかゆい…という方はいませんか。

花粉症を持つ人は約25%いると考えられており、アトピー性皮膚炎では、乳幼児期に発症して成人まで持ち越す人も増えました。

どうしてこんなにアレルギー疾患が増えたのでしょう。その原因とメカニズムにせまり、5つの症状と9つの病気を解説します。

アレルギーの原因は?

<環境の変化とアレルギー>

衛生仮説

上下水道の完備や予防接種の浸透、抗菌剤の普及などにより、現代に生きる私たちは非常に衛生的できれいな生活環境で暮らしています。これにより、細菌感染や寄生虫感染は著しく減少しました。一方で、乳幼児期にこれらの感染症にかかることこそが免疫機能の正常な発達を助け、アレルギーのリスクを下げていたのだ(過度に清潔な環境がアレルギーの原因なのだ)とする説があります。これを衛生仮説といいます。

とはいえ、不潔にしておけばアレルギーが予防できるという話ではありません。環境以外にも、免疫状態を異常にする原因はすべて、アレルギーを引き起こす可能性があるのです

食生活の変化

①食生活の欧米化

動物性脂肪や動物性たんぱく質を多く食べるようになり、アレルギー疾患に悪い影響を与えると言われている「アラキドン酸」を摂取する機会が多くなりました。

②食品添加物

ライフスタイルの変化によりインスタント食品や加工食品が増えたため、それらに含まれる食品添加物がアレルギー疾患に悪影響を及ぼしたと考えられています。

<遺伝とアレルギー>

アレルギー疾患は全て遺伝で起こるわけではありませんが、両親にアレルギー疾患があると、子どもが発症する割合は多くなります。

子どものアレルギー疾患は、親からの遺伝と外的要因(環境要因やアレルゲン)が加わり発症すると考えられています。

<大気汚染とアレルギー>

  1. 排気ガス
  2. たばこの煙
  3. 花粉や黄砂

これらが、呼吸をするたびに気道を刺激するので、呼吸器系のアレルギー疾患にかかる可能性が高くなりました。

<その他>

①化学物質の刺激

衣類や洗剤に含まれる化学物質が静電気を帯び、肌をチクチクして刺激を与えます。

②ストレス

ストレスがあると身体のホルモンバランスが崩れ、アレルギー反応が起こりやすくなります。

アレルギーが起こるメカニズムは?

<免疫反応とは>

免疫とは、身体が病気にならないように守る機能のこと。

身体の外から入る病原体などの異物を認識し、抗体を作って再び異物が入ってきたときに排除しようとする働きです。

<アレルギー反応とは>

多くの人にとって無害な物質に対して免疫システムが異常な反応をすること。

身体の中に入ってくる異物(抗原)に対して反応する抗体が過剰に働いていることを言います。

身体にとってよくない反応をする抗体は、IgE抗体と呼ばれています。

IgE抗体ってなに?

疑問

もともとは寄生虫が身体の中に入った時に排除するために作られた抗体でした。

現在の日本では、寄生虫はあまり見られませんが、機能は残り寄生虫に対抗するのと同じように食物、ダニや花粉などの異物に対しても同じ働きをするのです。

そのIgE抗体がなにをするの?

異物(抗原)に対してIgE抗体ができると全身に広がり、再度異物が入ってきたときに排除しようとします。

再び異物が侵入したら花粉などの抗原と結びついて「ヒスタミン」や「ロイコトリエン」と呼ばれる化学物質を生み出し放出します。

このヒスタミンなどが全身に回って神経を刺激し、周囲の組織に腫れや炎症を起こすのです。

異物の量によってアレルギーを起こしたり起こさなかったり、また症状の現れる部位や程度も人によってさまざまです。

アレルギーの症状は?

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アレルギーの症状を5つあげます。

①涙目・眼のかゆみ

結膜が外部からの刺激によって炎症を起こします。

②鼻水・くしゃみ

鼻水くしゃみは、鼻の奥の副鼻腔が炎症を起こした状態です。

また、鼻の中に入った異物を外に出すために起こる生体の防御反応です。

③皮膚のかゆみ

皮膚のかゆみは、乾燥肌、うろこ状のかさつき、表皮のはがれ、虫さされの跡などによって引き起こされます。

④じんましん

小さくて青白い発疹が現れます。腫れた部分が少し盛り上がり、周りの皮膚は赤くなります。

皮膚より深い身体の中が広く腫れることもあります。

⑤ぜん息

気道が炎症することによって、咳こみ、ぜいぜいした音が出て、呼吸が困難になります。

アレルギーが原因の病気ってなにがあるの?

うつ病_医師と患者

アレルギーの症状と病気の関係をみてみましょう。

9つの病気をあげます。

  1. 気管支ぜん息
  2. アレルギー性鼻炎
  3. アレルギー性結膜炎
  4. アトピー性皮膚炎
  5. 食物アレルギー
  6. アナフィラキシー
  7. 薬物アレルギー
  8. 花粉症
  9. じんましん
アレルギーの症状 病気
咳が長引く、呼吸をする時にゼイゼイ、ヒューヒューという音が出る。呼吸が苦しい感じを繰り返す 気管支ぜん息
くしゃみと水っぽい鼻水が出て鼻がつまる アレルギー性鼻炎
眼のかゆみ、充血、涙、目やにが出る、目がごろごろする アレルギー性結膜炎
とてもかゆい湿疹が皮膚に起こる。かゆいためにかき壊すと、全身に発疹が広がり重症化する アトピー性皮膚炎
食べ物を食べたときに免疫を介して、じんましん、湿疹、咳が出る。下痢をしたり、呼吸をするときにゼイゼイする音などが出る 食物アレルギー
じんましんなどの皮膚症状、息苦しさなどの呼吸器症状や腹痛やおう吐などの消化器症状が同時に、または急激に起こる。すぐに対処が必要 アナフィラキシー
薬物に対する身体の過剰な免疫反応によって、じんましんが出たり肝障害、血液障害、肺障害、腎障害などが起こる 薬物アレルギー
くしゃみや鼻水が出て鼻がつまり、眼がかゆくなり充血もする 花粉症
皮膚が赤くなり隆起してかゆくなる じんましん

 

まとめ

アレルギー疾患を持つ人の割合は増加していると言われていますが、原因や症状は人によって異なります。

いずれも身体の防御機能が過剰に反応することによって起こるもので、原因の特定が難しく、一度発症すると症状が繰り返され長期化するおそれがあります。

アレルギーは全身に起こるため、自分の症状をよく知り、病気や治療の理解を深めておきましょう。

また重症化する前に専門医に診てもらうことも大切です。自分一人で抱え込まないで、医師に相談をしましょう。

 

参考文献

正木拓朗(2009),アレルギー全書 子どもから大人までの治療と生活 新版,法研,pp12-14,28-31

参照リンク

日本眼科学会|目の病気アレルギー性結膜疾患

一般財団法人 日本耳鼻咽頭科学会|鼻の症状

公益財団法人 日本アレルギー協会|アレルギー情報

メルクマニュアル医学百科 家庭版|アレルギー反応の基礎知識

金沢大学大学院 医学系研究科|現代環境におけるアレルギー疾患 第1回 アレルギーはなぜ増えたのか(PDF)

アレルギー検査とは?検査から分かる5つのこと