眼科に縁がない人にとって、目の手術は他人事のように思えるかもしれません。しかし、目の病気の代表格といえる白内障は老化現象のため、白髪と同じで誰にでも起こる病気なのです。今は大丈夫でも、将来的には加齢によって白内障になり、手術が必要になることも考えられます。ここでは、白内障の手術についての疑問をQ&A形式でみていきましょう。

目次

Q: 目の手術って痛みはないの?

A:手術の際は当然、麻酔をします。眼科の手術は基本的には局所麻酔でおこなうため、医師と患者は会話はできる状態になります。もしも痛みを感じた場合は麻酔を追加することができるので、痛い場合は我慢せずに申し出てください。

Q: 麻酔は目に注射するの?

A:局所麻酔は注射のイメージが強いかもしれませんが、白内障の手術では点眼薬による点眼麻酔が多く行われます。

点眼麻酔は麻酔薬を点眼する方法で、麻酔の持続時間が短いのが特徴です。目薬を点眼するだけなので、多少しみる感じはあったとしても注射のような痛みはありません。手術にかぎらず、異物除去や眼圧測定時など、外来でも点眼麻酔はよくおこなわれます。

Q: 手術中はまばたきしてもいいの?

目をつぶった女性

A:目の手術はとても細かな作業となるため顕微鏡を使っておこない、手術中はまばたきできないように開瞼器(かいけんき)という特殊な器具でまぶたを開いた状態となります。もちろん、手術をしない方の目は普通にまばたきができます。

開瞼器を使っている方の目は強制的に開かれているのでまばたきをしてもまぶたは動かず、目は閉じないので自分から意識してまばたきを我慢する必要はありません。

Q: 手術中は器具は見えるの?

A:手術は顔に布を被せるため、手術をする側の目だけが出ている状態になります。白内障の手術では目薬で瞳孔を開いているため、既にぼやけて見えにくくなっています。手術中は顕微鏡から出ている光を見ているよう指示されるため、眩しく、目の前の器具がくっきりと見えることはまずありません。

Q: 手術後は歩くことができるの?

A:局所麻酔がほとんどなので手術中は医師と会話もできますし、手術後は眼帯はしますが普通に歩くことができます。

認知症の人や手術中に動いてしまう危険があるような人、恐怖心が強い人などは全身麻酔でおこなう場合もあります。ただし全身麻酔の方が麻酔のリスクは高くなります。

全身麻酔に関しては個人クリニックなどでは対応していないことが多いです。どうしても恐怖心が強い場合などは医師と相談して、場合によっては全身麻酔に対応できる病院へ転院ということも考える必要があるかもしれません。

まとめ

人は視覚からほとんどの情報を受け取るため、目の手術は「怖い」というイメージが強いかもしれません。しかし医療技術も進歩し、手術中は痛みを感じないことがほとんどです。

手術に関しては手術前に医師から必ず説明があります。白内障手術に際して不安なこと・わからないことなどがあれば、遠慮せず医師に相談しましょう。