フライドポテトやカレーライスなど、毎日の料理に欠かせないじゃがいも。長期保存しても品質があまり変化しないため、貯蔵がしやすく家庭に馴染み深い食品です。味が淡白なので、他の食品とも調和しやすく、主食として普段から利用されている国もたくさんあります。この記事では、そんなじゃがいもの特徴や、栄養価について、詳しく解説していきます。
じゃがいもってどんな食品?
じゃがいもは、大きく分けて2つのタイプがあり、料理によって使い分けるのが理想的です。ホクホクとした食感の男爵いもは、煮ると崩れやすいため、ポテトサラダやコロッケなどの潰して用いる料理、ねっとりとした食感のメークインは、煮崩れしにくいので煮物や炒め物に向いています。
いも類は、山芋やサツマイモなど、色々な種類がありますが、じゃがいもは他のいも類に比べて糖分が少なく、たんぱく質が多いというのが特長です。
じゃがいも100gあたりの食品成分
エネルギー | 76kcal |
たんぱく質 | 1.6g |
脂質 | 0.1g |
炭水化物 | 17.6g |
カリウム | 410mg |
鉄 | 0.4mg |
ビタミンB1 | 0.09mg |
ビタミンB6 | 0.18mg |
ナイアシン | 1.3mg |
ビタミンC | 35mg |
食物繊維 | 1.3g |
出典:農林水産省「食品成分データベース」を元にいしゃまち編集部が作成
じゃがいもの栄養はほとんどがでんぷん(炭水化物)です。ビタミン類で目立つのはビタミンCで、その含有量はりんごの約9倍にもなり、「大地のりんご」と呼ばれるほどです。次の項目で栄養素の効能について詳しく説明していきます。
じゃがいもに含まれる栄養素とその働き
でんぷん
穀類・いも類・豆類などの植物性食品に多く含まれています。水には溶けず、甘みはありません。エネルギー源として最も多く摂取されている栄養素です。
ビタミンC
ビタミンCは、抗酸化作用があり、アンチエイジングや動脈硬化予防に効果的です。さらに免疫力アップや美肌効果もあるとされています。また、ビタミンCは水溶性のビタミンのため、調理の過程で流出しやすい栄養素とされていますが、じゃがいもに含まれるビタミンCは、でんぷんに包まれているため、流出しにくく、熱にも強いとされています。
ビタミンB群
じゃがいもには、糖質の代謝を促すビタミンB1や、たんぱく質の代謝を促して、皮膚や髪を健康に保つビタミンB6も多く含まれています。さらに、糖質や脂質の代謝をサポートし、アルコールの代謝を助けるナイアシンも多く、動脈硬化の予防にも期待できます。じゃがいもには、代謝に深く関わる栄養素が豊富なことから、食べ過ぎたり、飲みすぎたりした時にもオススメの食品と言えます。
カリウム
じゃがいもはカリウムの王様といわれ、カリウムを多く含んでいます。カリウムは摂りすぎた塩分の排出を促す働きがあり、むくみや高血圧の改善に効果的です。また、腎機能が低下して尿の排泄が上手くいかない場合は、高カリウム血症を発症しやすいと言われています。腎不全のある方はカリウム補給を慎重に行うようにしましょう。
おいしく食べるコツ

じゃがいもは、皮を剥いてから茹でてしまうと、ビタミンCが流出しやすくなるので要注意。丸ごと皮つきで茹でれば、ホクホクの食感を楽しむことができますよ。また、茹でる時は水から茹でると、外側も芯も均一に火が通りやすいとされています。マッシュポテトなどに、潰して使う場合は、茹で上がってすぐに裏ごしをするのがオススメです。
注意点としては、芽と光が当たって緑色になっている部分には、毒性のあるソラニンという物質が含まれています。しっかり取り除いてから調理しましょう。
まとめ
じゃがいもは、炭水化物が多く含まれ、エネルギー補給に適した食材です。代謝を促すビタミン類も豊富ですので、白米に比べて太る心配が少ないと考えられ、ダイエット中にもオススメです。色々な調理法が楽しめる食品の一つなので、レシピのレパートリーを増やして、美味しく調理してみてくださいね。