外因性

読み方ガイインセイ英語exogenous

外部で生じた原因によって起こることです。怪我などの外傷を差すことが多いです。

潰瘍

読み方カイヨウ英語ulcer

皮膚や粘膜の組織の欠損を潰瘍といいます。同じような傷でも浅い場合には「糜爛(びらん)」と呼ばれます。

外用

読み方ガイヨウ英語external use

薬を皮膚に直接塗ったり、貼付したりすることをいいます。

外来

読み方ガイライ英語ambulatory

病院に入院せず、通ってきた患者さんが診療を受ける場のことです。

化学療法

読み方カガクリョウホウ英語chemotherapy

化学物質を投与することによる治療法です。とくに、がんに対する薬物療法を指すことがあります。注射や内服によって薬をからだの中に入れ、がんが増えるのを抑えたり、がんを破壊したりします。化学療法は、薬を全身の隅々まで運ぶという特徴を持つため、全身のどこにがん細胞があってもそれを治療できる力をもっています。

郭清

読み方カクセイ英語dissection

がんの手術において、がんそのものだけでなく、周囲のリンパ節や転移の可能性のある組織をすべて切除することをいいます。

確定診断

読み方カクテイシンダン英語definite diagnosis

症状や臨床経過が似ている病気と鑑別し、最終的に下される診断のことです。

家族歴

読み方カゾクレキ英語family history

家族や親族の病歴(病気の有無・健康状態)を指します。問診の際に聞かれることが多く、遺伝素因や生活環境など、医師が診断の参考にする要素の一つです。

合併症

読み方ガッペイショウ英語complication

ある病気が原因となって、次に引き起こされた別の病気のことです。例えば、糖尿病の合併症には糖尿病性腎症や糖尿病性網膜症、糖尿病性神経障害などがあります。
また、手術や検査のあと、それらが元となって起こる病気のことも合併症(または併発症)と呼びます。開腹手術の後に起こる腸閉塞などがこれに当たります。

寛解

読み方カンカイ英語remission

治療により、病気の症状が治療により一時的・中長期的に軽くなることです。完治とは異なります。がんや白血病など再発の危険性が高い病気でよく使われます。

間欠的

読み方カンケツテキ英語intermittent

症状がずっと続くのではなく、一定の時間をおいて起こったり止んだりする様子をいいます。

感受性

読み方カンジュセイ英語sensitivity

病原体や薬などに対する生体反応の強さを表します。ある菌に対してある薬が効くとき、「感受性がある」という言い方をすることがあります。

完治

読み方カンチ英語complete recovery

病気やけがが完全に治ること。

緩和ケア

読み方カンワケア英語palliative care

生命を脅かす疾患に直面した患者とその家族に対して、身体や心の辛さなどを病状の進行に関わらず早期から和らげる医療です。医師・看護師のみならず多職種の関わりが大事とされています。こういった緩和ケアを専門的に行う施設として緩和ケア病棟があり、とくに終末期の方が過ごされる施設としてホスピスがあります。

既住歴

読み方キオウレキ英語past history

これまでかかったことのある病気の履歴のことです。大きな病気だけでなく、薬の副作用、アレルギー、交通事故、出産経験なども含まれます。些細なことも確認していくことで、病気の診断だけでなく、その患者さんにあった治療法の選択に役立てることができます。

危険因子

読み方キケンインシ英語risk factor

ある病気にかかったり、ある病気で死亡したりといった事柄の発生に影響すると考えられる因子のことです。食生活や体重、生活習慣(飲酒や喫煙)など、様々なものがあります。

キャリア

読み方キャリア英語carrier

日本語では「保菌者」といいます。体内に病原体を持っている人のことです。症状を伴った状態で長期にわたって病原体を保有している場合と、症状はないけれど病原体は保有している場合とがあります。いずれの場合も、他者への感染源になり得るので注意が必要です。

QOL(クオリティ・オブ・ライフ)

読み方キューオーエル
(クオリティ・オブ・ライフ)
英語quality of life

Quality of Lifeの略で、「生活の質」「生命の質」などと訳されます。身体の苦しみだけでなく、精神的な豊かさや社会的活動も含め、患者さんがどれだけ自分らしく、希望に沿った生活を送っているか、ということを評価する概念です。医療技術の発達により、様々な病気の患者さんの延命が可能にはなりましたが、単に生命の期間を伸ばすことを良しとせず、「生命の質」を重視した治療を希望する人も増えてきています。

急性

読み方キュウセイ英語acute

症状が突然現れて、急速に進行することや、そういった病気をさします。一般的には2~3週間の経過をたどるものをいいます。

狭窄

読み方キョウサク英語constriction・stenosis・ coarctation

すぼまって狭くなることです。たとえば「視野狭窄」は視野が狭くなることを、「腰部脊柱管狭窄症」は脊柱管が狭くなってしまった病気をさします。

禁忌

読み方キンキ英語contraindication

ある病気に対して行ってはいけない医療行為(治療法や薬品、検査など)を示します。禁忌とされる状況に薬を使用した場合、重大な副作用や症状の悪化を招く恐れがあります。

クリニカルパス

読み方クリニカルパス英語clinical pathway

入院から退院までの、患者さんが受ける診療・治療・検査・処置などを効率的に進めるためのシステムです。食事や入浴、薬の飲み方の注意点なども記載されています。医師を中心とした医療チームは、患者さん一人一人の病状や診療の予定について把握することで、よりよい医療を提供することができます。また、患者さん自身もこれを見ることで、治療のゴールまでの道筋がわかるというメリットがあります。

けいれん

読み方ケイレン英語convulsion

骨格筋が自分の意識とは関係なく発作的に収縮することです。全身にみられるものから身体の一部のみに見られるものまで様々な種類があります。
原因としては、てんかんや脳疾患が多いと考えられています。この他、脱水や電解質異常が重篤な場合にもみられます。

外科療法

読み方ゲカリョウホウ英語surgery

外科手術のことです。

下血

読み方ゲケツ英語melena

肛門からの血液の排出を総称して「下血」といいます。このうち、色が黒に近い物を黒色便(タール便)、赤いものを血便(鮮血便)と呼びます。血便は、出血箇所が直腸に近いほど鮮血になります。

原因療法

読み方ゲンインリョウホウ英語
causal therapy

対症療法に対して、「病気の原因そのもの」を取り除いたり抑制したりする治療法をいいます。細菌を殺す抗生物質の使用などがその例です。

限局性

読み方ゲンキョクセイ英語localized

炎症などいわゆる病気の症状が現れる箇所が限られていることです。

原発性

読み方ゲンパツセイ英語primary

「その部位」ではじめに発症すること、つまり原因がその部位や臓器にあることをいいます。たとえば肝臓にがんを認めた場合、肝臓からがんが発生したのか、それとも他の臓器で発生したがんが肝臓に転移したのかを区別する必要があります。この場合、「原発性肝がん」といえば、肝臓にその要因があることを示します。

誤飲

読み方ゴイン英語accidental ingestion

食べもの以外のものを誤って飲み込んでしまうことです。医療現場では、小さなお子さんによるコインやおもちゃの誤飲がよくみられます。

後遺症

読み方コウイショウ英語sequela

病気やけがが治った後にも残っている機能障害などの症状のことをいいます。脳卒中のあとにみられる半身不随などがその例です。

抗原

読み方コウゲン英語antigen

免疫に関する用語の一つです。身体の中で、抗体を作り出すための原因物質を指します。例えば花粉症の抗原(原因物質)は、スギの花粉です。

抗生物質(抗菌薬)

読み方コウセイブッシツ(コウキンヤク)英語antibiotics (antibacterial drugs)

細菌感染症に有効な薬です。病気の原因となる細菌を殺したり、増殖を抑えたりする役割を持ちます。様々な細菌感染症に処方されますが万能薬ではなく、ウイルスや真菌には効果がありません。

抗体

読み方コウタイ英語antibody

細菌やウイルスなどが体内に入ると、身体を守るために免疫が働きます。このときに産生され、細菌やウイルスが悪い働きをしないように制御する働きを持つたんぱく質の一部が抗体です。

誤嚥

読み方ゴエン英語aspiration

食べ物や飲み物、あるいは異物など、飲み込んだものが気管に入ってしまうことです。

5年生存率

読み方ゴネンセイゾンリツ英語5-year survival rate

ある病気(主にがん)の予後を測るための指標です。治療開始時、あるいは診断時から5年後に生存している患者さんの割合を意味します。

昏睡

読み方コンスイ英語coma

意識障害の中でも最重症の状態を指します。音、光、痛みなどといった外からの刺激に一切反応を示さない意識状態をいいます。

根治療法

読み方コンチリョウホウ英語radical cure

病気の完全な治療を目指して、原因そのものを取り除こうとする治療法をいいます。例として、細菌やウイルスに感染した時に、菌を殺す抗生物質の使用によって完全に治療することなどがあります。