赤ちゃんが生後2か月を迎えると始まるのが、予防接種です。予防接種は任意接種も含めると、現在13種類あり、うまく接種するスケジュールを組まないと、接種可能な時期を逃してしまう可能性があります。
予防接種は、接種できる時期が決まっていたり、接種後に別の予防接種を打つのに期間を空けなくてはならなかったりします。加えて、お子さんの体調が悪い時は接種できないため、早めに接種するスケジュールを立てておいたほうが安心です。ここでは、赤ちゃんの予防接種のタイミングやスケジュールについてお話ししたいと思います。

目次

初めての予防接種はいつするもの?

赤ちゃんが初めて予防接種を受ける時期は、生後2か月がベストです。正確には、誕生日からちょうど2か月経った日に受けると、後々の予防接種のスケジュールを組むのが楽になります。

例)誕生日が2017年10月1日→初の予防接種は2017年12月1

ちょうど誕生日から2か月後が無理な場合でも、できるだけその日以降で近い日に予防接種を受けることで、余裕を持った予防接種のスケジュールを立てることができます。定期接種は基本的に無料ですが、それぞれ定められた期間を過ぎてしまうと予防接種が任意接種に扱いになり、有料となってしまいます。

日本小児学会では、予防接種のスケジュールとして下記を推奨しています。
日本小児学会が推奨する予防接種スケジュール

生後2か月で注射はかわいそう?接種をすすめる4つの理由

こんなに小さいのに、からだに針を刺すなんて…と予防接種を受けるのを躊躇してしまいそうになる気持ちはわかります。ですが、生後2か月で予防接種をおすすめする理由は4つあります。

  1. ワクチンによって接種できる月齢・年齢がいつからいつまでと決まっている
  2. 予防接種には、生ワクチンと不活化ワクチンがあり、それぞれ決められた間隔を空けないと次の予防接種ができない(生ワクチンなら27日以上、不活化ワクチンなら6日以上)
  3. ワクチンによって、次回接種まで空ける期間が定められているものがある
  4. 体調を崩したら治るまで予防接種が受けられなくなる

予防接種には13種類ありますが、このうち乳児期と幼児期に接種が可能なものは、二種混合とヒトパピローマウイルスを除いた11種類(定期接種が8種類、任意接種が3種類)です。
しかも、接種回数が4回必要なものもあり、1歳までの接種回数は15回以上にもなります。

子供は体調を崩しやすく、保育所など集団生活を始める時期が早い子はより病気をもらってくる確率が上がります。
それでなくても、次の予防接種を受けるには接種時期を空ける必要があるため、接種できる月齢・時期に達したものから、同時接種できるものは同時に打ち、早め早めに予防接種を受けていく必要があります。

同時接種って何?危険性はないの?

2種類以上のワクチンを1回の通院で接種することを同時接種といいます。同時接種することで、予防接種に必要な期間が短縮され、病気の予防が早期に行えます。

同時接種によって、免疫反応に大きな負担がかかったり、副反応が出やすくなかったりといった有害な事象が起こることはないとされています。子供の立場でいうと、短時間に何回も針を刺されて辛いとは思いますが、日を分けても接種する回数は変わらないので、時間や通院の労力的にも、同時接種したほうが負担は少ないかと思います。世界的にも、日本小児科学会としても同時接種をすすめています。

予防接種のスケジューリングを簡単に

スマホを使う女性

予防接種を定められた期間内に打つには、予防接種をした日を記録し、次回にどの予防接種をいつから受けられるのかを毎回確認する必要があります。
しかし育児に追われて、なかなかスケジュールを立てる余裕がないという方も少なくないと思います。そんな方に役立つサイトやアプリがあります。

下記のサイトは、子どもの生年月日を入力するだけで、予防接種のスケジュールを作成してくれますので、プリントアウトして保存しておくと便利です。
ジャパンワクチン株式会社 ワクチン接種スケジュール表

また、スマホをお持ちの方は、下記のアプリがおすすめです。生年月日を入力すると、ワクチンごとに接種可能な時期がわかり、接種予定日や接種をした日を記録することができます。また、接種予定日にはアラームでお知らせしてくれるので、接種時期を逃さずに済みます。
KNOW☆VPD!予防接種スケジューラーアプリ

どちらも生年月日を入力するだけで、スケジュールが簡単に組めるので、ぜひ利用してみてください。

まとめ

赤ちゃんの予防接種は、赤ちゃんにとってもお母さんにとっても試練になるかもしれません。わが子が泣き叫ぶ姿は辛いですし、赤ちゃんも急に針を何本も刺されてパニックになることでしょう。ですが、予防接種をしないことで、重篤な病気にかかるかもしれない危険性を考えると、多少の痛みで予防をすることの方がメリットは大きいと思われます。予防接種が終わった後は、頑張ったことを十分褒めてあげましょう。