高血圧を防ぐ生活習慣とは

厚生労働省によると、平成25年の国民健康・栄養調査で収縮期血圧の平均値が男性では135.3mmHg、女性では129.5mmHgであったと発表しています。近年、医療の発達により血圧が薬でコントロールされ、平均血圧値が低下傾向にあるといわれていますが、男性では依然として高いことがわかります。血圧を自分でコントロールするためにできることは何でしょうか。医師・吉田 啓先生による監修記事で見ていきましょう。

 高血圧を防ぐために

日本高血圧学会の高血圧治療ガイドラインによると、治療の第一段階として生活習慣の修正、第二段階として薬による治療があげられています。

生活習慣の修正は、高血圧でない人にとっても予防の意味でも大切です。ここからは、その内容について一つ一つ見ていきましょう。

 1.食塩摂取量の制限

つけもの

塩分を取りすぎると、血液の塩分濃度が高くなります。身体はそれを防ごうと、細胞の中の水分を血液に移行させて血液中の塩分濃度があがらないようにします。結果として血液の量が増えるため、血管の壁にかかる圧力が高くなり、高血圧となります。ですから、高血圧の予防には減塩が必要です。

厚生労働省は、健康な日本人の成人男女が目標とすべき1日の食塩摂取量は各々9g未満と7.5g未満としています。また既に高血圧となっている方では1日6g未満とすることを推奨しています。

 2.野菜果物の積極的摂取

野菜

野菜や果物には、体内の余分な塩分を排泄する作用があります。野菜料理は毎食1皿以上、1日当たり小鉢で5-6杯を食べるようにしましょう。生のままで食べるよりも加熱すると「かさ」が小さくなるため、容易にたくさん食べられるようになります。

また、果物は1日当たりバナナ1本とオレンジ1個程度が目安です。ただし、腎臓や心臓に病気のある人は、バナナ等の果物に多く含まれるカリウムが悪影響になることもあるので医師に相談しましょう。

3.コレステロールや飽和脂肪酸の摂取を控える

ハンバーガー

コレステロールや飽和脂肪酸は、動脈硬化を進行させます。血管が硬くなり、弾力を失うと血圧が上がりやすい状態になります。

揚げ物や菓子類等の甘いもの、肉類の多い食事などに偏った食事は避けましょう。

4.適正体重の維持(BMIで25を超えないこと)

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肥満、とくに内臓脂肪型肥満といわれる状態では、お腹の中の脂肪から血圧を上げる成分がたくさん分泌されてきます。ですから体重を適正にすると、血圧も正常に近付きます。

そのうえ、糖尿病や脂質異常症などの改善も期待できます。これらの病気はすべて血管の障害を促す原因ですから、体重を適正にすることは血圧低下だけでなく生活習慣病にとってとても良い治療法だと言えます。過食を防ぐために腹八分を心がけて食べるようにするとよいでしょう。体重を毎日測ることも有効です。

 5.運動療法(運動身体活動量の増加)

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できれば、毎日定期的に運動を行うようにしましょう。運動量は30分以上、強度は中等度(ややきつい)の有酸素運動がよいでしょう。

有酸素運動とは、ウォーキング(速歩)・軽いジョギング・水中運動・自転車・その他レクリエーションスポーツなどです。運動を行うことで血行がよくなり、血圧を下げる効果が期待されます。

ただし、血圧がかなり高い場合は、運動中に血圧が高くなり過ぎる可能性もあるので、無理は禁物です。

6.アルコール摂取の制限

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飲酒が血圧を上げることも、よく知られています。節酒をすると1~2週間で血圧が下がることが知られていますので、飲みすぎないことが大切です

適量は、日本酒にして1合くらいとされており、女性や高齢者はもっと少ないほうがよいとされています。また、週1日程度休肝日をつくることも有効です。

 7.禁煙

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喫煙は血管を収縮させるため、血管の幅が狭くなるのに対して血液量は変わらず、結果として血管にかかる圧力が大きくなり、高血圧になりやすくなります。

血管がぼろぼろになる・血液がどろどろになるという現象も、喫煙によって大きく影響されます。

まとめ

血圧をコントロールをするためには、第一段階として生活習慣の修正が大切です。まずは、上記で解説した7つのポイントをおさえてください。自分で注意できる事柄はしっかりと注意して、高血圧を予防しましょう。