足の指の間がムズムズしてかゆい、足の裏に水疱ができている、ジクジクしている、こんな症状に身に覚えがある人は、水虫かもしれません。一度発症したら治るまでに時間がかかる水虫……しっかり治すためにはコツがありました。水虫完治を目指して、5つの方法をご紹介いたします。

目次

水虫ってどんな病気?

水虫という虫がいるわけではありません。水虫の正体は、「白癬菌」というカビの一種です。

白癬菌は人の皮膚、爪や毛に入り込んでかゆみ、水疱や脱毛などの症状を引き起こします。

白癬菌が足の角質層について、かゆみや皮めくれ、水疱など症状がでたものが水虫と呼ばれます。

どんな症状があるの?

足の指の間や足の裏に白癬菌が棲みついて、皮膚に赤みや水疱などの炎症を起こします。

足の水虫には3つのタイプがあります。

趾間(しかん)型

  • 皮膚がふやけて、皮がむけていく。時に亀裂ができる。
  • 足の指の間、特に薬指と小指の間に炎症が起こりやすい。
  • かゆいこともあれば、かゆくないこともある。

小水疱型

  • 小さな水疱が散らばったり、集まったりしてできる
  • 足の指の腹や足の裏、縁にできやすい
  • とてもかゆいことがあるが、かゆみのないこともある
  • 特に梅雨や夏の季節に症状が現れやすい

角質増殖型

  • 足の裏やかかとがかたくなって乾燥する
  • 皮がむけたり、ひびわれたりして痛い
  • かゆみはないことが多い
  • 冬もよくならない

爪水虫って?

ペディキュア

足の水虫の白癬菌が爪にうつって発症します。

はじめは爪の表面が黄色や褐色、白色に変色します。治さないでいるとでこぼこして、厚みが増し変形していきます。

治療は、足と爪と両方の白癬菌を退治していきます。

皮膚科を受診するタイミングは?

足の指の間がジュクジュクしたり、足の裏に水疱ができたり、疑わしい症状があれば、皮膚科を受診しましょう。

患部の角質層を一部取って顕微鏡で白癬菌の検査をして水虫か診断します。

なんで繰り返すの?

症状が治まっても白癬菌が生きていれば水虫は繰り返されます

また、カビは高温多湿の環境を好むので、夏の季節には活発になりますが、冬になると活動が衰えるので、治ったような錯覚を覚えます。

白癬菌がなくなり、角質層が入れ替わるまで治療を続けることで、水虫を完治させましょう。

水虫を完治させる5つの方法!

夕日と男性

水虫の治療には、症状に合った薬を使って根気よく治療を続けることが大切です。

5つのコツを抑えて完治を目指しましょう。

1.本当に水虫か確認

足のかゆみの原因は、水虫だけではありません。湿疹やかぶれでも足がかゆくなります。

水虫ではないものに水虫の薬を塗っても効果はありません。また悪化の恐れもあります。

水虫を疑われる症状があれば、医療機関を受診して検査を受け本当に水虫であるか診断をしてもらいましょう。

2.症状に合った薬で治療

水虫には3つのタイプがあるので、タイプに合わせた治療をすることが大切です。

趾間型と小水疱型の水虫は、外用剤を塗るだけで治る可能性が高いのですが、角質増殖型や爪の水虫は、外用剤の他に内服薬が効果を発揮することもあります。

不適切な治療を続けると返って悪化することもあるので、注意が必要です。

3.治療を中断しない

水虫の症状が少し治まっても治療をやめないで続けることが大切です。

薬を飲み忘れたり、医療機関を受診していても通院を止めてしまうと再発します。

医師から完治の通知があるまで治療を続けることが大切です。

4.外用剤はお風呂上りに塗る

足の裏は厚い皮膚で覆われているので、薬が浸透しにくいです。

お風呂上りは、足の裏が柔らかく湿っているので、白癬菌がいる角質層まで薬が浸透しやすく高い効果が期待できます。

5.外用剤は広めに塗る

水虫の足には、患部だけではなく広い範囲に白癬菌がついています。

足全体に白癬菌が広がっていることが多いので、薬は広い範囲に塗りこみましょう

  • 足の指の間に症状があるときは・・・足の指と足の裏の前半分に塗る
  • 足の裏に水疱があるときは・・・足の裏全体に塗る
  • 水虫が片方の足だけのときは・・・週に一回は反対側の足にも塗る

水虫にならないため~予防のための5つの対策~

水虫を予防するには、足を清潔にして乾燥することを意識した生活を送りましょう。

1.毎日足を洗う

白癬菌が角質層に入るまで24時間以上かかるといわれています。

白癬菌が足についてもすぐに水虫にはなりません。毎晩足を洗ってしっかりタオルで拭きましょう。

もし白癬菌が足についてもその日に洗い落せば水虫の感染を防げます。

2.足を乾燥させる

水虫はカビなので、湿気があると活動が活発になります。

特に指の間は水気がたまりやすいので、なるべく乾燥させることが必要です。

靴は通気性のあるものを選び、職場ではサンダルに履きかえるなどしてできるだけ湿気がこもらないようにしましょう。

毎日同じ靴を履くと湿気がこもるので、2~3足用意をしてかわるがわる履き、靴を乾燥させましょう

3.5本指ソックス

水虫予防のために、シルクや綿など蒸れにくい靴下を選びましょう。

汗かきの人は日中に靴下を新しいものに履き替えるのも効果的です。

5本指の靴下は足の指の間に湿気がこもらないのでじめじめしにくく、足に汗をかきやすい人も快適に過ごせます。

4.バスマットをこまめに替える

家庭に水虫を患っている人がいれば、専用のバスマットを使うようにしましょう。

バスマットは湿ったものを使わず、乾燥したものと取り換えるようにしましょう。

スポーツクラブや温泉などの不特定多数の人が使うバスマットは白癬菌がついている可能性が高いので、なるべく踏まないようにしましょう。

靴下を履く前に足をよく拭いて水分を落とすようにしましょう。

5.こまめに掃除する

水虫の人が家族にいれば、白癬菌はいたるところにいます。

床やカーペットや水回りなどはこまめに掃除機をかけるようにしましょう。

家の中から白癬菌を減らして家族間の感染を防ぎましょう。

まとめ

水虫は一度発症したら完治までに時間がかかるので、まずは予防を心がけましょう。

足を清潔にして乾かし、こまめな掃除が水虫を防ぎます。

また、発症してしまったら自己判断をせず医療機関を受診して適切な治療を受けましょう。

水虫の治療は、白癬菌がなくなるまで根気よく治療を続けることが大切です。